精進料理に天然温泉も。寺ならではのアクティビティが楽しめる宿坊「福智院」

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高野山では、金剛峯寺を中心に117の塔頭寺院が現存しています。そのうちの一つである福智院は、800余年前に覚印阿闍梨によって開かれました。ご本尊は愛染明王（あいぜんみょうおう）という福徳円満良縁成就のご利益のある仏様です。そんな歴史ある宿坊を舞台に、非日常が体験できる宿をご紹介します。

寺での暮らしが体験できる、宿坊とは

宿坊とは、参拝者のために作られた宿泊施設です。高野山には古くから大勢の方が参拝に訪れ、山内の塔頭寺院が営む宿坊に泊まる、という習わしでした。現在でも52の宿坊があり、その一つに福智院があります。

客室は、トイレ無しの基本和室、中庭が見える庭側和室、洋式トイレが付いたトイレ付和室から選ぶことができます。

客室以外には、広々としたロビーや団体客にも対応できる最大100畳の大広間、コーヒーを楽しみながら風情豊かな遊仙庭を眺めることができるコーヒーコーナーなどがあります。
その中でも、中央ロビーは800余年の歴史を感じさせる美術品が展示されていて、まるでタイムスリップしてしまったかのような、不思議な感覚を覚えます。当時の面影に思いを馳せながら、滞在することができます。

体にも心にも優しい精進料理

宿坊では、夕の食事で精進料理を味わうことができます。精進料理とは、仏教の禁制に従った食事のことで、修行中の僧侶が修行の一環として日常の食としたことが始まりだと言われています。

地産の旬の野菜にこだわり、ゴマ豆腐、金山寺わさびなど高野山ならではの味わいを楽しむことができます。精進料理は基本の膳、次の膳、参の膳、振れ舞い料理の4種類から選択することができ、それぞれ品および内容数が異なります。料理によってプランが異なるので、予約時に確認した上で申し込むようにしましょう。
また、日帰り昼食プランもあります。宿泊客以外の方のご利用も可能です。

天然温泉で至福のひとときを

福智院の風呂は、高野山で数ある宿坊の中で、唯一の天然温泉です。男女それぞれ趣の異なる浴場があります。露天風呂は岩風呂。内湯は高野槙を使った香豊かな浴槽となります。温泉に浸かることで、日頃の疲れを癒すことができます。
温泉のみの受け入れは行っていないので、温泉に入れるのは宿泊客のみの特権となります。ゆったりとしたひとときを過ごしましょう。