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台湾のお正月「春節」を楽しもう!

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台湾や香港、中国などではお正月を旧暦で祝います。旧正月「春節」は新年を祝う伝統行事で、2022年は2月1日が元日。台湾の歳末&お正月事情とともに、この時期に楽しめるポイントなどもお伝えします。

活気あふれる歳末市「年貨大街」でショッピング&グルメ

年貨大街(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)

台湾は、月の満ち欠けを主な基準にした暦「旧暦」で行事を行っているため、春節は毎年日程が変動します(1月下旬から2月中旬)。ちなみに現在日本で使われているカレンダーの西暦は、「グレゴリオ暦」というもの。このグレゴリオ暦は太陽の動きに基づいているので「太陽暦」ともいいます。日本は明治5(1872)年に「改暦の詔書」により、旧暦から太陽暦に切り替わりました。しかし、沖縄県では旧暦で行う祭事や習慣が今も残っており、旧正月には各地で多彩な伝統行事が行われています。

2022年、台湾の元日は2月1日。前日の大晦日「除夕」から2月6日まで連休となります。通常、春節は元日(初一)から5日(初五)までを指し「過年」ともいわれ、台湾各地で伝統行事が行われます。

旧暦の年末に台湾を訪れたなら立ち寄ってみたいのが正月用品を販売する歳末市「年貨大街(ニェンフォダージエ)」です。毎年、春節の2週間前から大晦日前日まで台湾各地で開催される年貨大街ですが、台北の歴史ある問屋街・迪化街が最大級の規模を誇ります。

年貨大街で販売されるのは、大晦日に家族が集まって食べる「年夜菜」やおせち料理「年菜」に用いる食材やお菓子、正月飾りなどがメイン。アワビやカラスミといった高級食材、キクラゲ、干し椎茸、ドライフルーツ、ナッツなどの乾物、キャンディーやヌガーをはじめとしたお菓子が量り売りされており、そのバリエーションと量にも圧倒されます。

年越しの晩ご飯は縁起がよい食材が盛りだくさん

蘿蔔糕(大根餅)

「年夜菜」は、台湾語で「囲爐」(ウェイルー)と呼ばれ、食卓をみんなで囲むという意味がこめられています。年夜菜には、縁起がよいといわれる食材が必ず含まれます。まず、魚。 「年年有餘=一年中お金や食べ物が余るほどある」という言葉の「餘」が「魚」と同じ発音であることから、大晦日に魚を食べて頭と尻尾を残すと来年も余裕のある生活ができるといわれています。また、台湾語では「菜頭=ザイトウ」と発音する大根は、中国語の同じ発音の「彩頭=幸先のよい」という意味合いをもつ開運食材。大根を使った蘿蔔糕(大根餅)は、中国語で糕を「ガオ」と発音し、「高」と同じ発音となり、上昇するという意味を持ち、運気が上昇するメニューといわれています。「長生き」を意味する「長年菜」(カラシナもしくは根付きのホウレンソウ)も欠かせない一品です。

春聯(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)

年貨大市で扱うのは食品だけではありません。台湾のお正月に欠かすことができない「春聯」(チュンリエン)という縁起のよい言葉が書かれた大小さまざまなサイズの赤い紙を売る店が出店します。大晦日の2日前には、自宅の玄関に春聯と年画(版画)を貼り出します。 年貨大市では、お年玉を入れる「紅包袋」も販売されます。真っ赤な紙袋にゴールドで干支や文字が書かれた紅包袋は種類が豊富。台湾らしいアイテムなのでおみやげにもおすすめです。

迪化街/年貨大街(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)

年貨大街のもうひとつの楽しみは屋台の小吃(軽食)食べ歩き。ショッピングやグルメなど楽しみがつきない年貨大街ですが大混雑となるため、身軽なスタイルで歳末ならではの街を満喫しましょう。

▶迪化街(ディーホアジエ)へはMRT松山新店線「北門」駅3番出口から徒歩約10分

元日から元宵節まで半月にわたって行われる伝統行事

台湾の人々はお正月をどのように過ごすのでしょう。まず、初一(元日)は、新しい服を着てお年始と初詣にでかけます。初二(2日)は「回娘家」といい、「嫁いだ娘たちが実家に帰省する日」とされています。春節の期間は、家族や友人と「新年快楽」(新年おめでとう)、「恭喜發財」(金運にめぐまれますように)、「萬事如意」(すべてのことが順調に進みますように)、「大吉大利」(大きな良いことがありますように)といった挨拶を交わします。

元宵(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)

旧暦1月15日は「元宵節」(小正月)と呼ばれ、春節の行事をしめくくる日。元宵節には「元宵」(ユェンシャオ)というお団子を食べます。元宵は台湾スイーツの湯圓(タンユエン)と似ていますが材料とレシピが異なります。湯圓はこねた白玉粉で餡を包みますが、元宵は、餡にもち米粉をまぶしていくという製法で作られます。餡のバリエーションは、小豆、黒ゴマ、ピーナッツなど。元宵も湯圓もその丸い形が家族円満をあらわしており、縁起がよい食べ物とされています。

平溪天燈節(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)

元宵節には大きなお祭りも開催されます。そのひとつが台北の東、新北市平溪で行われる「平溪ランタンフェスティバル(平溪天燈節)」。夜空に無数のランタンが舞い上がるのはとても幻想的。毎年、十数万人もの人たちが訪れるビッグイベントです。

台南鹽水蜂炮(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)
台南鹽水蜂炮(写真提供・協力:台湾観光局/台湾観光協会)

また、台南市鹽水区で2日間開かれる「台南鹽水蜂炮」(タイナンイェンシュェイ フォンパオ)は、元宵節の前夜からスタート。ロケット花火100万発以上打ち上げられ、爆竹が2日間舞い飛ぶ刺激的なお祭りは、80年以上も続いている伝統的なイベントです。

春節ならではの注意点に気をつけて旅を楽しもう!

最後に春節に台湾へ行く際に気をつけたいポイントについてご案内します。

春節前から帰省や旅行をする人で台湾高鉄(新幹線)など公共交通機関は混雑して予約がとりにくくなります。また、タクシーは春節特別料金が付加されます。都市ごとに運賃は異なりますが、たとえば台北市や新北市、基隆市は、1乗車につき20台湾元がプラスされます。 おみやげ店やレストランなど多くの店は大晦日から正月3日間は休業することもあるので事前の確認がおすすめ。ホテルのレストランはほぼ営業しており、春節のスペシャルメニューを提供する店もあります。

春節の期間は、台湾の暮らしを垣間見ることができます。2023年、自由に旅ができる日常が戻ってきていたらぜひ旧暦の年末からお正月にかけて台湾を訪れてみてください。ふだんとは異なる台湾の表情にふれ、新たな魅力を発見し、ますます台湾愛が深まることと思います。

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富永 直美
EXSENSES公式ライター

『地球の歩き方 aruco台湾』、『aruco台北』の編集者&ライター。共著に『台湾旅行最強ナビ』など。旅先で猫を撮影するのが趣味。

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