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キリスト教の聖地を目指す旅
サンティアゴ巡礼

「Camino de Santiago」とは、日本語でサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の意味(筆者撮影)

一昔前からさかんに話題になり始めたサンティアゴ巡礼。サンティアゴ巡礼とは何なのか、なぜ始まったのか、どの様に巡礼をするのか、どんなルートがあるのか、概要をご紹介します。

サンティアゴ巡礼とは

巡礼路(筆者撮影)

サンティアゴ巡礼とは、キリスト教の聖地である、スペイン北西部に位置するガリシア州の州都サンティアゴ・デ・コンポステーラを訪ねることを指します。フランス各地からピレネー山脈を経由してスペイン北部を通るルートをメインに、いくつもの巡礼路が存在し、1993年にスペイン国内の「フランスの道」と「アラゴンの道」が「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」としてユネスコの世界遺産に登録されました。1000年以上続くキリスト教の巡礼の道であり、ローマ、エルサレムと並ぶ世界三大キリスト教巡礼地のひとつと言われています。
巡礼者に必要となる宿、医療、余興果ては泥棒に至るまでが栄え、1000㎞に及ぶ巡礼道には町と教会ができました。現在はゴールに着くまでの各市町村にある名所旧跡を訪れることが楽しみの一つとなっています。

いちだい巡礼地になったのはなぜ

言い伝えによれば、キリスト教12使徒のひとり、聖ヤコブ(スペイン語読みではサンティアゴ)は44年頃、イスラエルの都市・エルサレムで殉教したとされています。その後、その遺骸はスペインのガリシアへ運ばれ埋葬され、いつしか墓の存在は忘れられていました。時は流れ、813年、現在のサンティアゴ・デ・コンポステーラで、星の導きにより聖ヤコブの墓は発見されました。これを記念して、墓の上に大聖堂が建てられたのです。
この頃、イベリア半島ではキリスト教徒とイスラム教徒の間で止むなき戦いが繰り広げられていました。その最中に発見された聖ヤコブの墓は、キリスト教信徒にとっては精神の支柱となり、多くの教徒を呼び込むこととなりました。これが巡礼の発端です。

巡礼の流れ

巡礼を開始する前に

まずはクレデンシャルと呼ばれる巡礼証明書を入手します。クレデンシャルは、巡礼各事務所、アルベルゲと呼ばれる巡礼者用の公営宿泊施設、巡礼路にある教会などで購入することができます。
クレデンシャルには、巡礼者の身分証明書の役割もあり、クレデンシャルを提示することで、アルベルゲを利用することができます。また、巡礼路の教会や巡礼宿でクレデンシャルにスタンプを押してもらい、巡礼の記録にします。

巡礼の方法

基本的には全行程徒歩ですが、最近ではスポーツ巡礼と称し自転車で行う方法もあります。徒歩の場合は100km、自転車の場合は200kmが最低条件となっていて、条件の距離をやり遂げなければ巡礼修了書をもらうことはできません。スタートの場所には決まりがないので、自分の好きな場所から開始することができます。巡礼路には、シンボルのホタテ貝と道順を示す矢印が至る所にあり、これに従って歩いていけば迷うことなくサンティアゴ・デ・コンポステーラへたどり着くことがでるでしょう。自分の日程、体調に合わせてどこからどこまで何日の旅にするのかを事前に決めておくことが重要です。

どんなルートがあるの?

Zoltan – stock.adobe.com

主要なルートとしては、フランス人の道、ポルトガルの道、北の道、イギリス人の道、プリミティボの道、銀の道、フィステーラ・ムシアへの道、アラゴンの道、バスクの道といったものがあります。特に、フランス人の道は最も人気のあるルートで初心者におすすめです。

サンティアゴ巡礼の旅へ

今回はスペインのサンティアゴ巡礼についてご紹介いたしました。キリスト 教信者としての祈りの巡礼、スポーツを楽しむ巡礼、名所旧跡を観光する巡礼、郷土料理を味わう巡礼、自然と触れ合う巡礼、新しい冒険を体験する巡礼、自分の限界に挑戦する巡礼。あなたなりの巡礼の旅を探しに出かけてみませんか。

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