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北イタリアの美しい世界遺産の町ヴェネツィア。海の干潟に浮かぶ島には無数の運河が張り巡らされ、水の都とも呼ばれています。今回は、世界三大カーニバルのひとつとされる、1000年以上の伝統を誇るヴェネツィアのカーニバルの魅力に迫ります。カーニバルは、この街の文化と東方貿易で栄えた海洋国家としての歴史を祝う活気のあふれる祭典です。カーニバルの参加方法、そして見どころや楽しみ方などをご紹介していきます。
水の都「ヴェネツィア」
イタリア北東部に位置するヴェネト州の州都、ヴェネツィアは、運河で隔てられ橋で結ばれた118の小島の集合体からなる、他に類を見ない都市です。東方貿易で栄えた海洋国家「ヴェネツィア共和国」は、現在はイタリアの都市になっていますが、1797年にオーストリアの支配下に入り、のちにイタリアに併合されるまではひとつの独立した国家でした。「アドリア海の女王」とも言われ、1000年近くにおよぶ長い間、地中海の貿易の要所となっていました。
歴史、文化、美しさに恵まれたこの町は、1987年に世界遺産に登録され、壮大なゴシック様式の建築物、息をのむような本島を囲む青緑色のラグーンの景色、そしてゴンドラが進む運河で最もよく知られています。そのようなユニークな文化をもつヴェネツィアは、イタリアで最も人気のある観光地のひとつです。サン・マルコ大聖堂、ドゥカーレ宮殿、ため息橋など、歴史的観光スポットが数多く存在。周囲には、ヴェネツィアングラスで名高いムラーノ島やレース編みの「メルレット」で知られるブラーノ島、ヴェネツィア発祥の地トルチェッロ島など、大小100以上の島々が点在しています。これらの島々は、本島からヴァポレットと呼ばれる乗り合いの水上バスで30分から1時間程度で行くことができます。
ヴェネツィアのカーニバルの歴史
ヴェネツィアのカーニバルは、世界で最も古く、最も有名なお祭りのひとつです。通常、2月に始まり、3月の四旬節(復活祭の前の期間)の始まりまで続く年中行事で、1162年に市の太政官会が最初の公式行事を宣言したのが始まりとされています。それ以来、ヴェネツィアのカーニバルは、凝った行列、カラフルな仮面、テーマに沿ったイベントなどで知られるようになりました。仮面をつける習慣は、16世紀に、さまざまな職業の人々がヴェネツィアに集まり、祭りを楽しんだのが始まりとされています。毎年、サン・マルコ広場で開催され、仮装行列や仮面コンテストなどお祭りは多種多様。カーニバルの数週間はヴェネツィア全体に神秘的な空気をもたらし、このカーニバルを直接体験した人たちは、「今までで一番不思議で魅力的なイベントだった」と口をそろえて言うのにもうなずけます。地元の伝統行事に参加できる喜びを体全体で感じることができます。
2023年のスケジュール
ヴェネツィアのカーニバルは、2023年は2月4日から2月21日まで開催される予定です。
新型コロナウイルス感染症の拡大などにより、日程等が変更されることもあります。詳細は、公式サイト「ヴェネツィアのカーニバル」(https://www.carnevale.venezia.it/en/)でご確認下さい。
カーニバル期間中は、毎日イベントが開催されています。例えば、2月5日の「カーニバル水行列」は、ヴェネツィアの伝統的な張り子ボートのどぶネズミ「パンテガーナ」と、それに続く一行が運河を行進するかわいらしくも圧巻のイベントです。日中だけではなく、「アルセナーレのナイトショー」など、日没後にもイベントは行われています。
公式サイトのイベントスケジュールをチェックされてから、ご興味のある催し物にお出掛けになるのがよいでしょう。カーニバルが最も盛り上がりを見せるのは、例年最後の週末から最終日にかけてです。
開催場所のサン・マルコ広場へのアクセス
ヴェネツィアのカーニバルのメイン会場は、サン・マルコ広場です。
ヨーロッパの居間と呼ばれる、この世界で最も美しい大理石の広場が、カーニバル期間中の舞台です。
ヴェネツィアは、多くの運河とユニークなヴェネツィア建築で知られる世界的に有名な観光地ですが、小さな路地や運河が入り組み、街全体が迷路のようになっています。運河にかかる小さな橋も似たような形が多く、迷ってしまうこともあるかもしれません。町の中心の象徴的な場所に、大きなサン・マルコ大聖堂とサン・マルコ広場があります。初めてのヴェネツィア観光では、サン・マルコ広場を基点にして街歩きを始めると、分かりやすくおすすめです。
イタリアの首都ローマからヴェネツィアへは、トレニタリアの「フレッチャ・ロッサ」やNTVの「イタロ」などの高速列車で約4時間、ミラノからは約2時間半で到着します。鉄道駅からサン・マルコ広場までは、車の入れないヴェネツィアでの交通手段は、水上バス、小船、ゴンドラを利用します。
カーニバルの参加方法
ヴェネツィアのカーニバルには、旅行者でも、誰でも参加可能。カーニバルのイベントのチケットを購入したり、仮装をしたりして地元の人たちと一緒に盛り上がることもできます。仮面舞踏会、ストリート・パフォーマンス、ヴェネツィアの伝統料理の試食など、観光客でも参加できるさまざまなアクティビティがあります。仮装をして写真を撮ったり、仮面をかぶったりと、楽しい催しに参加するために、世界中から人々がやって来るのです。
ヴェネツィアのカーニバルの楽しみ方
レンタル衣装もおすすめ!
ヴェネツィアは、どこを切り取っても絵葉書になるような非常に美しい町ですが、すてきな仮面をつけた人や仮装をした人がいれば、ひと声をかけて一緒にお写真を撮らせてもらいましょう。また、イタリア全土にあるコスチュームショップでは、ヴェネツィアのカーニバルのための衣装もレンタルしています。女性では、華やかな貴族風のドレスの衣装は、100ユーロ前後からあります。
カーニバルの時期の伝統菓子、フリッテッレ
カーニバルの時期に食べられるヴェネツィアの伝統的なお菓子といえばフリッテッレ。フリッテッレは、小麦粉と卵を混ぜた生地をたっぷりの油で焼いたもので、ピンポン球のような丸い形をしています。作る人によって、生地に数多くのバリエーションを持たせることができ、松の実を入れたり、ザバイオーネが添えられたりと色々な楽しみ方があります。カーニバル期間限定のフリッテッレは、バールやスーパーなどで手に入れることができます。素朴なイタリアの手作りドルチェをぜひ味わってみて下さい。
マスクの種類とおみやげ
ヴェネツィアのカーニバルを象徴するもののひとつに仮面があります。
マスクには、鮮やかな色彩と複雑なデザインのものから、伝統的なベネチアンマスクまで、スタイルはさまざま。
伝統的なマスクは手作りで、革、ベルベット、紙などの軽い素材で作られています。白い装飾が施され、長い鼻、描かれた目、広い口を持つ「ペストの医者」と呼ばれる医師が伝染病予防のために医療用ユニフォームとして使用した古代のマスクが有名です。不気味な仮面ですが、お部屋の装飾用に壁にかけるのに最も人気のあるベネチアンマスクのひとつなんです。
カーニバルを訪れた人は、おみやげに街角のお店でマスクを購入できます。小さなものは、8ユーロから購入が可能です。また、自分だけのオリジナルマスクを作りたい人は、オーダーメイドも可能です。イベントの2月4日、5日には、ヴェネツィア最古の仮面職人の工房である「アトリエ・カ・マカナ」の見学をすることができます。仮面の制作技術を知ることのできるよい機会です。
多彩な魅力がいっぱいのヴェネツィア
ヴェネツィアのカーニバルは、世界で最も魅力的なお祭りのひとつと言われています。カーニバルでは、ユニークな体験ができ、何世紀にもわたる習慣と伝統に浸ることができます。それは、他では味わえない一生の思い出になることでしょう。皆さんもチャンスがあれば、ぜひヴェネツィアのカーニバルを訪れ、その雰囲気を体感してみて下さい!
また、アドリア海に面したヴェネツィアには、数多くのシーフード料理があり、新鮮な海の幸を使ったご当地グルメもおすすめです。運河が流れる路地裏を散策しながら、「バーカロ」と呼ばれるヴェネツィア独自の居酒屋やレストランで、獲れたてのおいしい魚介類を楽しんでみましょう。多くの見どころがあるヴェネツィアは、すべての季節に訪れるべき美しい都市です。
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