冬も観光のオンシーズン
アイスランドで楽しむ冬景色の旅

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ゴールデンサークルのハイライト、グトルフォスの滝は周辺が凍りつき夏とは異なる表情を見せる

以前の記事でベストシーズンは夏!とご紹介したアイスランドですが、冬の旅行先としても大人気です。夏同様にツアーで各地の見どころを巡ることができ、オーロラ観測地としても人気を集めています。冬のアイスランドの見どころをご紹介します。

冬のアイスランド。どんなエリアをどう動けるの?

冬はオーロラが見られる夏に劣らない人気シーズン

落差60mを流れ落ちるスコゥガフォスの滝は冬でも大迫力

以前の冬のアイスランドは、日本人割合が非常に多いオフシーズンの季節でした。日本人にとっては旅行代金が安く夜にはオーロラが見られるというメリットのある時期で、旅行会社も積極的にツアーを作り販売していました。しかし、アイスランド人気が世界的に高まるとともに冬のアイスランドへの渡航者も激増し、2015年~2016年時点ではすでに冬もオンシーズンという状況になっていました。ツアーも夏ほどではないにしてもさまざまなデスティネーションを訪問することができ、冬しか見られないアイスケーブ(氷の洞窟)ツアーは、高額な旅行代金にもかかわらずすぐに席が埋まるほど人気です。冬のアイスランドもバリエーション豊富な旅を楽しむことが可能です。

定番のゴールデンサークルは冬も一番人気

熱水を吹き上げる間欠泉ストロックルは湯気の量が増え迫力が増す

冬もレイキャヴィーク発のツアーが多く設定されています。初めてのアイスランド訪問でしたらやはり定番のゴールデンサークルを巡りましょう。2回目という方も冬の訪問が初めてでしたら、迷わずゴールデンサークルを選びましょう。夏とは異なる絶景を楽しめます。

少人数ツアーで訪れることができるケリズ火口湖も氷結する

アイスランドは暖流のメキシコ湾流が流れてくるので冬でも比較的暖かく、首都レイキャヴィークでは最低気温がマイナス10度程度です。同じ緯度でもスウェーデンやフィンランドの内陸部ではマイナス30度くらいまで気温が下がりますので、それに比べればずいぶんとマイルドな気候です。でも雪は降りますし湖は凍ります。静寂に包まれたモノトーンの景色はこの時期ならではの風景です。

シンクヴェトリル国立公園もモノトーンの世界になる

ゴールデンサークルでも積雪と氷結により、グトルフォスの滝やシンクヴェトリル国立公園など、夏とはまったく異なる表情を見せる見どころと出合えます。大型バスのツアーよりもミニバスによるツアーがおすすめです。スケジュールが柔軟で、より多くの場所を巡ることができます。

南部観光も夏同様にツアーが催行される

セーリャランスフォスの滝は滝壺の回りが氷結するので、夏のように滝の裏に回るのは危険だ

ダイナミックな滝や氷河湖の景色を見られる南部エリアを訪れるツアーも催行されています。滝そのものは凍りませんが、周辺の景色が銀世界に変わり、場所によっては見渡す限り雪原になっていることもあります。

ダイヤモンド・ビーチの冬はいっそう荒々しい景色を見せてくれる

時間と予算に余裕があるなら宿泊して南部エリアを訪問するツアーに乗ってみましょう。冬はボートクルーズを楽しむことはできませんが、夏に劣らない景色を楽しめる氷河湖ヨークルスアゥルロゥンや、氷のオブジェが見られるダイヤモンド・ビーチなどを訪問するチャンスもあります。

注目度は低いが実は絶景の宝庫。スナイフェルスネース半島

ゴールデンサークルに劣らない絶景エリア

アイスランドのアイコン的な山キルキュフェットル

スナイフェルスネースSnæfellsnes半島は、アイスランド西部に長く突き出した部分です。1日で回ることも可能ですが、見どころが多くいずれのポイントも魅力的ですので、できれば宿泊型ツアーに参加することをおすすめします。

朝焼けの時間に訪問したアルナルスターピArnarstapiはオレンジ色に染まっていた

半島ですので長い海岸線があり、海沿いの奇岩の風景が見られますし、洞窟観光もできます。また半島西部にあるスナイフェルスヨークトル氷河をたたえた山はアイスランド有数のパワースポットで、ジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』の舞台にもなっています。

デイツアーでは訪問できないロゥンドランガルLóndrangarも1泊2日ツアーなら訪問チャンスあり

滝あり山あり洞窟ありで、海岸線の奇岩風景もほかでは見られないユニークな造形美を楽しむことができます。それぞれのポイントで30分~1時間程度の散策ができるのも、スナイフェルスネース半島をおすすめしたいポイントです。同じ場所でも違うアングルから景色を眺めることができます。

冬のアイスランド観光の注意点

持ち物と服装の準備

レイキャヴィーク市内のチョルトニン湖は、冬には越冬するハクチョウたちの姿を見ることができる

アイスランドの気温はほかの北欧諸国の冬の気温と比べれば高めですが、風が強く湿度が高いので体感温度はぐんと低くなります。防寒対策とともに風を防ぐ服装を考えましょう。傘は強風で使い物になりませんので、防水性・防風性の高いアウターを準備するのが正解です。

冬はセルフドライブではなくツアーの利用を

純血種のアイスランディックホースは冬も屋外で暮らしている。人懐っこい性格で観光客にも寄ってくる

アイスランドでもレンタカードライブは一般的ですが、冬はよほどの経験がなければ、セルフドライブはおすすめしません。まさにブリザードのような天気に急変することもあり、地元のプロのドライバーでも車を出さないほどの悪天候に変わることもあります。アイスランドの見どころは郊外に多いため、無理してドライブしてトラブルに遭った場合、周辺に助けを求めても誰もつかまらないという可能性大です。ツアーであれば、天候を考慮して動いてくれますので、危険な状態に陥る可能性は低いですし、説明も聞くことができます。

アイスランドの自然の厳しさに触れることができます

夏は真っ黒な溶岩台地の景色が真っ白に染まる

物価は高いですが、治安がよく生活水準が高いアイスランドは、旅行先として大人気です。しかし100年ほど前までは厳しい気象条件と地震・火山活動と隣り合わせの、生活するにはハードな環境の島国でした。冬に旅行すれば、その厳しさが実感できることと思います。博物館で見ることができる当時の道具や服装が、この厳しい冬に対応したものだということもよく理解できるでしょう。防寒・防風対策をしっかり行い、冬のアイスランドを訪問してみませんか?

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小山田浩明(おやまだ ひろあき)
EXSENSES公式ライター

フリーランスのフォトグラファー。会社員時代は、海外旅行ガイドブック編集部で52カ国を担当。特に北欧、スイス、オーストラリアの取材経験が豊富。

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