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一生に一度は見てみたい!オーロラはいつどこで見られる?

アイスランド北部の町ダルヴィーク(Dalvik)で9月上旬に見ることができたオーロラ

いつか見てみたい自然現象として高い人気があるオーロラ。夜の時間が長い冬は観測にいいシーズンです。オーロラと出合うためにはどうすればいいのでしょうか。おすすめの場所と季節、観測方法をご紹介します。

オーロラは、いつどこに現れる?

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オーロラ は「オーロラオーバル」と呼ばれる、地球の磁極を中心にドーナツ状に広がるエリアで見ることができます。出現するのは北極と南極上空、 高度100km以上ですので、雲があるとオーロラはさえぎられてしまいます。また後ろの星が透けて見えるほど弱い光のため、太陽の光があるうちはオーロラの光を見ることができません。夜の時間が長くなる秋から冬にかけて、空が十分に暗い時期に観察できる現象です。

オーロラを見るのに適した場所は?

北極圏エリアでの観測がポピュラー

冬も運航している、ノルウェーの西岸を南北に航行する観光船「フッティルーテン」
フッティルーテン船上で見ることができた活発に動くオーロラ

オーロラオーバルの下にあるエリアに行けばオーロラ観測ができる可能性がありますが、空が暗くても町の光が明るい場合は、オーロラをきれいに見ることができません。特に写真に写そうと思うと、人工の光がない場所を選ぶ必要があります。アクセスしやすく人工の光が少ない場所がいいという条件から、オーロラ観測に適したポイントは絞り込まれます。受け入れ体制が整っている滞在ポイントは北極圏エリアに点在しています。

北米と北欧、どちらで見る?

降水量が極端に少ないため晴天率が高く、オーロラ目撃のチャンスが高いと人気のスウェーデンのアビスコ(Abisko)

北米のオーロラ観測地はカナダやアラスカがポピュラーで、北欧であれば、ノルウェーやスウェーデン、フィンランド、アイスランド、グリーンランドなどが候補になります。北米の観測地は内陸部に位置している場所が多いため、真冬の気温がぐんと下がりマイナス30度以下になることも珍しくありません。またオーロラ観測地は町から離れた場所になるため、日中にショッピングや町歩きを楽しむチャンスも少なくなります。

世界最北の総合大学がある、活気ある街トロムソ

一方 の北欧は、町に滞在しながらオーロラ観測のチャンスがある場所が複数あります。アイスランドやノルウェーのトロムソのように、真冬の最低気温がマイナス10度程度と北米に比べて温度が高い観測地もあります。その代わり、宿泊施設から徒歩圏では町の明かりに邪魔されてオーロラが見えづらかったり、気温が高い分曇りがちだったりして、オーロラを目撃できる確率が低くなるというマイナス点もあります。

実はおすすめ、秋のオーロラ鑑賞

フィンランド東部のクーサモは、ロシア国境に近く湖沼が多い
クーサモ近郊で9月中旬に湖に写るオーロラを見ることができた

オーロラは真冬に見られる現象と思っている方が多いと思いますが、実は1年を通して出現しています。夏に観測できないのは、オーロラオーバルのある高緯度地方では白夜のために夜の時間帯も明るく、オーロラの光を見ることができないためです。秋は冬に比べれば夜の時間が少ないですが、オーロラを見るのに十分暗く、気温もそれほど下がりません。また積雪前の秋のシーズンは湖も凍結しないので、場所を選べば湖に反射するオーロラの写真を写すこともできます。

オーロラを観測する

オーロラを見るための条件とは?

明るく輝く月が出ていてもオーロラを見ることができる

空が晴れていることが一番重要です。強く発光するオーロラの場合、厚い雲を通してオーロラが出現していることがわかるほどですが、シャープに動くその姿を見ることはできません。あとは暗く開けた場所であること。オーロラは全天に広がりますが、視界が狭いと大規模なオーロラが出現したときに、全貌を見ることができません。月が出ていない新月の時期がいいと言われていますが、写真のように月が出ていてもオーロラは見ることができますし、写真に撮ることもできます。

オーロラの見つけ方

アイスランドのレイキャヴィーク近郊で目撃できたオーロラ。雲が出ていたが動く様子も見ることができた

北極圏の観測地の多くでは北側からオーロラが出現します。最初は雲かオーロラかわからない状態で、肉眼では白っぽくもやもやと動く雲のように見えます。オーロラの動きが活発になると、緑色の光の帯が素早く動く様子を見ることができますので、簡単に判別できます。雲かオーロラかを見分けるためには写真に撮るのが一番です。オーロラなら緑色に発色します。オーロラが出現した方向がわかったら、しばらくはその方向を観察しましょう。オーロラ活動が活発になれば、最初に目撃した方向からオーロラがどんどん広がっていきます。

オーロラ観測に最も大切なこと

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「忍耐強く待つ」ことです。初めてオーロラを見る場合、一度目撃できるとそれに満足して部屋に引っ込んでしまう方が多いですが、オーロラはその後どんどん成長する可能性があります。アラスカで観測したときのことですが、一度オーロラのピークが終わりみんな休んだ頃に外に出たところ、あっという間に全天にオーロラが広がりました。視界すべてがオーロラの緑色の光に満たされ、それは幻想的な光景でした。ノルウェーでもアイスランドでも同じように、ひとりでオーロラ乱舞を目撃しています。トップのアイスランドの写真はまさにそのときの写真です。

秋ですら寒さ厳しい北極圏に近い エリアでオーロラを待つのは、肉体的にも精神的にも忍耐が必要です。しかし、オーロラを見ることができれば、そんな苦労も吹き飛ぶことでしょう。無理はしない程度に、でも粘り強くまめに空をチェックし、オーロラの兆しを見つけましょう。

次の海外旅行は北欧でオーロラ観測をしてみよう

まだまだ新型コロナウイルスの影響で海外旅行が難しい状況が続いていますが、安心して自由に海外へ行ける時がきたら、秋の北欧でオーロラ観測をしてみませんか。みなさんに一生の思い出になるオーロラとの出合いが訪れることを願っています。

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小山田浩明
EXSENSES公式ライター

(おやまだ ひろあき)
フリーランスのフォトグラファー。会社員時代は、海外旅行ガイドブック編集部で52カ国を担当。特に北欧、スイス、オーストラリアの取材経験が豊富。