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イギリスといえば、ガーデニングと言われるほど、イギリス人の庭好きは有名です。園芸が趣味の人も多く、緑豊かな公園や美しい花が植えられた庭園・植物園もたくさんあります。また、毎年6月から7月中旬にかけてはバラの季節で、街中の至る所で美しいバラを見ることができます。今回はイングリッシュ・ガーデンの成り立ちとロンドン市内及び近郊のローズ・ガーデンを紹介していきます。
イギリス人にとってのガーデニング
イギリス人はガーデニングが大好きです。自宅の庭をきれいに手入れする人から育てあげた花をコンテストに出品するプロ顔負けの人まで、園芸好きの人は「Green Fingers(指が緑色になるまで植物をいじっているという意味)」と呼ばれています。
庭では、芝生を囲んでボーダーと呼ばれる縁取りに草花を植えたり、野菜やハーブを育てたり、夏場はバーベキューをしたりとさまざまに過ごします。子供がいる家庭では芝生に遊具やサッカーゴールを置き、子供たちが楽しく遊べるようになっています。
イギリス人が園芸に力を入れるようになったのは18世紀頃といわれます。もともとイギリス固有の植生は200種類ほどしかなかったものの、大英帝国が世界に進出するにつれ、世界中の植民地からスパイスや医薬用、原料用の植物が入り、研究・栽培のための植物園が英国各地に作られるようになりました。
貴族・地主らは、カントリーサイドにある邸宅に外国産の植物を植え、美しい庭園を作って、財力や権力を誇示したそうです。
一方、庶民たちにも園芸が広がっていきました。産業革命の影響で、急激に工業化が進み、都市に住むようになった労働者たちは、かつての田園生活を思い出すかのように自宅で植物を栽培するようになったというわけです。
イギリス式庭園のスタイルが確立したのも18世紀頃。フランス式庭園が、花で作った幾何学模様や左右対称のレイアウトなど、デザインされた人口美の整形式庭園であるのに対し、イギリス式はありのままの自然を生かし、風景画のような自然の景色を作り上げる風景式庭園であるのが特色です。
そしてイングリッシュ・ガーデンの主役といえば、バラでしょう。バラはイギリスの国花で、イギリス人にとって特別に大切な花でもあります。
大都会ロンドンや市内から気軽に立ち寄れるバラ園がたくさんあります。そのなかで、オススメのローズ・ガーデンを紹介しましょう。
キュー王立植物園 Royal Botanic Gardens, Kew
ロンドン南西部郊外のテムズ河畔にあり、ユネスコの世界遺産にも指定されている王立植物園。正式名称は「Royal Botanic Gardens, Kew(ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ・キュー)」。広大な敷地に、アフリカ、アジア、オセアニアをはじめ、世界中から集められた植物が植えられています。世界最大のヴィクトリア様式のガラス温室「テンペレートハウス」、熱帯雨林の植物を集めた温室「パームハウス」、岡崎市にあった住居を移築して作られた「民家ハウス」など、見どころもたくさん。バラ園は、パームハウスのすぐ側にあり、170もの異なる種類のバラが咲いています。バラの香りが一番強くなる朝と夕方に訪れるのがオススメ。
リージェンツ・パーク The Regent’s Park
ロンドン市内のなかで一番大きな敷地を誇るのが王立公園のリージェンツ・パーク。特に、ジョージ5世妃メアリー女王にちなんで名付けられた「クイーン・メアリーズ・ガーデン」のバラ園が人気。85種類の約12,000本のバラが植えられ、春から初夏にかけて、さまざまなバラが咲き乱れ、ロンドンっ子たちの憩いの場になっています。また、園内には野外劇場「オープン・エア・シアター」があり、夏季はシェイクスピア劇やオペラなどが鑑賞できます。隣りにはロンドン動物園もあるので、家族みんなでたっぷり楽しめます。
グリニッジ・パーク Greenwich Park
ロンドン南東部の町グリニッジは、経度0度のグリニッジ子午線が通る天文台でも有名。海事都市グリニッジとして世界遺産にも登録されています。バラ園は、グリニッジ天文台や国立海事博物館がある王立公園グリニッジ・パークの東側にあります。ジョージ朝時代に建てられたレンジャーズハウスの前に半円状に広がり、美しいバラを咲かせています。Netflixドラマ『ブリジャートン家』の撮影が行われたロケ地でもあるので、ファンはお見逃しなく。
初夏のローズ・ガーデンを楽しむ
今回は、イングリッシュ・ガーデンとバラ園を取り上げてみました。6月から7月にかけて、イギリスに来る機会がある方は、ローズ・ガーデンを訪れてみてはいかがでしょうか。
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