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6月は梅の実がなる季節。店頭にも青梅が並び始めました。梅酒や梅のシロップ漬けを作る「梅仕事」を毎年の楽しみとしている方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は日本一の梅の里である和歌山県みなべ町の梅についてご紹介します。
みなべ町の歴史や、世界農業遺産にも認定されている「みなべ・田辺の梅システム」の概要、梅を使った特産品まで。梅づくしでお送りします!
南高梅に紀州備長炭……多くの特産品で有名な和歌山県みなべ町とは?
みなべ町は和歌山県のちょうど中央に位置しています。
山間地域や浜辺など、さまざまな自然に恵まれた土地で、南部側の近くには梅林が広がっています。この梅林の8割が「南高梅」という品種。「南高梅」は全国でも有名な最高級ブランドの梅です。
また、千里王子神社の近くにある「千里の浜」は、日本でも有数のアカウミガメ産卵の地として知られています。観察は許可制ですが、春の終わりから夏にかけてウミガメの上陸を見ることもできます。
白炭の最高級品である紀州備長炭の生産地としても有名です。紀州備長炭の原料となるウバメガシは、なんとみなべ町の「町の木」に定められているんですよ。
みなべ町の梅とは?先人の知恵と工夫が作ったトップブランド!
みなべ町の梅の歴史|はじめはやせた土地の活用から
現在みなべ町のある地域で梅の栽培が盛んに行われるようになったのは江戸時代に入ってすぐのことです。この地域の一部はやせた土地で、長い間農作物を育てることができませんでした。その場所を有効活用するために貧しい土地でもしっかり育つ梅の栽培が始まったのです。
みなべ町周辺はかつて紀州田辺藩の領地でした。藩は梅の栽培地に免税許可を出すことで梅作りをサポート。藩が一丸となって土地の発展に努めました。
栽培が軌道に乗ると、次は良い品種の梅を作るために研究が始まりました。改良を重ねた梅の実を加工し、梅干しを作るとそれが江戸の街で大評判に。明治時代に入ると加工工場も作られるようになり、みなべ町は日本一の梅の里として知られることとなりました。
現在のトップブランドであり、みなべ町の梅干しの原料でもある「南高梅」が生まれたのは戦後になってからです。梅の品種統一をする中で100種類を超える梅の中から選ばれました。
みなべ・田辺の梅システム|小さな町の大きな知恵
みなべ町は人口8万人前後の小さな町です。それでも南高梅の国内シェアナンバーワンを誇っている陰には、この町独自の工夫がありました。その知恵は「みなべ・田辺の梅システム」と呼ばれています。
まず、梅の受粉についての工夫です。梅は自家受粉のできない品種が多いため、人工授粉を行うのが一般的です。この受粉を効率良く行うため、みなべ町では地域に生息する「ニホンミツバチ」を活用しています。
冬の終わりから春の始めにかけて咲く梅の蜜をニホンミツバチが飛び回って集めます。その過程で受粉が行われるようにしたのです。
また、完熟した梅を落下の傷から守るため、丘陵地にネットを張って収穫する工夫もしています。収穫時から美しく高品質な梅を集めているため、商品として加工する過程でも無駄が出にくい仕組みです。
梅に続く特産品である「紀州備長炭」ももちろんこのシステムの一部です。紀州備長炭の原料であるウバメガシと、そのウバメガシを定期的に手入れしている炭焼き職人のおかげで土砂崩れの起きにくい丘陵地が維持できています。
他にも、千里の浜のアカウミガメや山林に多く飛来する鷹の仲間、水辺の両生類など、さまざまな生態系の生き物が土地の維持に貢献しています。みなべ町の梅は自然を大切にすることで発展してきたと言えますね。
「みなべ・田辺の梅システム」が世界農業遺産に認定|自然と伝統保存への高い評価
この、土地の伝統や自然を活かした「みなべ・田辺の梅システム」は「世界農業遺産(GIAHS)」に認定されています。
「世界農業遺産」とは近代化の中でも伝統的な農業の知恵や自然の多様性を守り続けている地域が認定されるものです。「みなべ・田辺の梅システム」では、ニホンミツバチとの共生やウバメガシのと炭焼き職人の活用が特に評価されました。
みなべ町では、2014年の2月から独自に勉強会や生物多様性の調査を開始。5月には世界農業遺産申請のための推進協議会を設置し、和歌山県立自然博物館での展示やシンポジウムの開催などの活動を積極的に行ってきました。
7月に農林水産大臣に申請書を提出。世界農業遺産専門家会議委員や国連食糧農業機関の現地調査を経て、2015年12月、晴れて「世界農業遺産」の認定が決定したのです。地元の方の地道な働きかけから生まれた素晴らしい成果だと言えるでしょう。
梅干し、梅酒、辛子梅太子まで!梅を使ったみなべ町の名産品
梅干し|フルーティーで肉厚!
梅干しはみなべ町で最も有名な特産品。中でもトップブランド「南高梅」で作られた梅干しのおいしさは1度食べたら忘れられないと評判です。南高梅の梅干しは種が小さく肉厚。とても柔らかく甘いため、とろけるような口当たりです。
梅酒|ここでしか手に入らない限定品多数!
【ふるさと納税】梅酒飲みくらべ4本セット | 《日本一の梅の産地》 《百年の伝統》 紀州 和歌山 みなべ町 梅 ウメ うめ 梅酒 セット 梅酒セット 紀州本庄うめよし 価格:20,000円 |
みなべ町には「紀州みなべ梅酒特区」があります。少量生産のここでしか買えない特別な梅酒がいくつも存在するため、梅酒好きにとってはまさにの聖地。お気に入りの限定品を買い求めるため、やって来る方もいます。
自家製の梅酒を作りたい方のために青梅での販売もあります。最高級品質の梅で作る梅酒!考えただけでもおいしそうですね。
辛子梅太子|甘さと辛さ、絶妙のバランスがクセになる!
少し変わった梅商品に興味がある方におすすめなのが「辛子梅太子」です。南高梅を辛子に漬け込んだもので、フルーティーな甘みの中にもピリッと締まった辛さのある、絶妙な味わいを生み出しています。お酒にもよく合うので、辛党の方はぜひ1度お試しください。
伝統と自然に育まれたみなべ町の梅を堪能!
先人たちの大きな知恵が今も息づく和歌山県みなべ町。豊かな自然とおいしい名産品を味わいに、ぜひ出かけてみませんか? 6月は青梅の販売も盛んです。海の幸もおいしい土地ですので、梅と一緒に堪能しましょう!
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