山・海・街から望む
100万ドルの神戸の夜景

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神戸市の夜景

北にそびえる六甲山地と、南の大阪湾の間には挟まれるようにして広がる神戸の街。神戸の街中では、百貨店などで、「山側」・「海側」という表示を見かけることがありますが、これは神戸の人たちが方角を示す際によく使う表現で、山側が北、海側が南を指します。こうした慣習にも表れているように、山と海の両方が近くにあるというのは、神戸の特徴の1つです。神戸には数多くの夜景の名所がありますが、今回は、この「山・海・街」という神戸らしい3つの視点から、夜景スポットをご紹介します。

「100万ドル」の神戸の夜景

美しい夜景を形容して言う「100万ドルの夜景」という言葉。その由来には諸説ありますが、神戸の夜景について「100万ドル」という表現が初めて使われたのは、1950年代のこと。六甲摩耶鉄道(現在の六甲山観光)が、観光客向けの宣伝文句として使ったのが始まりとされています。また、「100万ドル」という表現に疑問をもった当時の関西電力の副社長が、六甲山から見える夜景の範囲を想定し、その地域のひと月あたりの電気料金を算出してみたところ、偶然にも100万ドル強となったという記録も残っています。

現在では、六甲山から見える灯りの数は、当時よりもずいぶんと増えました。そのため、「100万ドル」では足らず、「1000万ドル」の夜景ともいわれるようになりました。

山から望むー摩耶山「掬星台」

掬星台からの夜景
写真提供:神戸市

「1000万ドル」の神戸の夜景を眺められる場所が、六甲山地の一峰で、標高約700メートルの摩耶山(まやさん)頂上付近にある「掬星台(きくせいだい)」です。
ここから見える夜景は、長崎県の稲佐山、北海道の函館山に並び、「日本三大夜景」の1つに数えられています。

満天の星空のような夜景

「掬星台」という名前は、そこから見える街の灯りを星に見立てて、「手で掬(すく)えるほどの星が広がる」ということが由来。その名の通り、掬星台から見渡す夜景は、瞬く灯りがぎっしりと地上を埋めつくし、満天の星空のようです。

掬星台からは、神戸市街を眼下に、東は大阪から西は明石海峡、天候が良ければ、対岸の和歌山や淡路島、四国まで見渡すことができます。

掬星台(きくせいだい)
【アクセス】各線三宮駅からバスに乗り、「摩耶ケーブル下」下車。そこから「まやビューライン」(ケーブル・ロープウェイ)に乗り換え、「星の駅」下車すぐ。車の場合は、近隣の有料駐車場(掬星台天上寺前駐車場)より徒歩10分

海から望むー神戸港の「トワイライトクルーズ・ナイトクルーズ」

神戸港から出港するクルーズ船
クルーズ船「コンチェルト」と、船の出発地「MOSAIC(モザイク)」 ©︎一般財団法人神戸観光局

海沿いのベイエリアには、「神戸ポートタワー」をはじめ、神戸を代表するランドマークが勢ぞろい。その夜景を海側から一望できるのが、クルーズ船で神戸港周辺の海を巡る「トワイライトクルーズ」と「ナイトクルーズ」です。トワイライトクルーズでは、夕景から夜景への移り変わりも眺められます。

なお、船内では、ミュージシャンによる生演奏や、レストランでの食事を楽しむこともできます。

船上から眺める神戸の夜景

ライトアップされたメリケンパーク
神戸のランドマークが立ち並ぶメリケンパーク ©︎一般財団法人神戸観光局
ライトアップされた明石海峡大橋
ライトアップされた明石海峡大橋 ©︎一般財団法人神戸観光局

クルーズ船は、ハーバーランドにある商業施設「モザイク」前から出航(「コンチェルト」に乗船の場合)。向かいのメリケンパークに立ち並ぶ、神戸ポートタワーや、帆船の帆と波をイメージしたデザインの「海洋博物館」など、神戸らしい景色を眺めながら、海洋へと出ます。

船が進むにつれて見えてくるのは、1981年に完成した国内初の人工島「ポートアイランド」、神戸の空の玄関口「神戸空港」。そして、世界最長の吊り橋「明石海峡大橋」のライトアップを眺めて、船は神戸港へと折り返します。

山・海・街の夜景の大パノラマ

クルーズ船からみる神戸港の夜景
船の発着地・神戸港(写真左手がハーバーランド、右手がメリケンパーク) 写真提供:神戸市

ベイエリアを手前に、神戸の街、その後ろに連なる六甲山までを、視界に収めることができるのも、クルーズの魅力です。
カラフルに光り輝くベリエリア、にぎやかな街の灯りに加えて、山肌に灯る「市章」と「錨」の電飾も、神戸のシンボル的な夜景の1つ。このように、神戸の山・海・街の夜景をいっぺんに眺められるのは、船だからこそです。

各クルーズの運航ダイヤや航路は、時期や乗船する船の種類によって変わります。
詳細は下記公式サイトをご確認ください。

街から望むー「神戸三宮阪急ビル」の展望フロア

2021年4月26日に開業した、阪急神戸三宮駅直結の新駅ビル「神戸三宮阪急ビル」。その最上階は展望フロアとなっていて、地上29階・約110メートルの高さから、神戸の中心地・三宮の街を眼下に、海から山までを一望できます。

レストランとバーで 夜景を眺めながらの贅沢なひととき

神戸望海山からの眺望
「神戸望海山」の窓側ラウンジ
WHISKY BOTTLE BAR DEN SANNOMIYAのカウンター席と眺望
「WHISKY BOTTLE BAR DEN SANNOMIYA」のカウンター席

展望フロアには、カフェレストラン「神戸望海山(のぞみやま)」と、ウイスキーボトルバー 「WHISKY BOTTLE BAR DEN SANNOMIYA(デン サンノミヤ)」の2店舗があります。そこでは、美しい神戸の夜景を眺めながら食事やお酒を楽しむという、贅沢なひとときを過ごすことができます。

神戸望海山は、肉フレンチの名店「銀座マルディグラ」のシェフ監修のメニューを味わえるレストラン。店内のガラス張りの大きな窓からは、店名の通り、神戸の「海」側・「山」側の展望を楽しめます。とくに、席数限定の窓際のラウンジは、すぐ目の前に広がる神戸の夜景を独占できる特等席です。

DEN SANNOMIYAのバーカウンターの背景には、光り輝く神戸の夜景の大パノラマ。ウイスキーコンシェルジュが提案してくれる自分好みの一杯をゆっくりと楽しみながら眺めれば、より特別な景色に感じられるはずです。

神戸望海山<のぞみやま>
078-599-9581
なし
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。
WHISKY BOTTLE BAR DEN SANNOMIYA
078-599-9577
なし
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

いろいろな視点から眺めてみて

同じ神戸の夜景でも、山・海・街と眺める場所が変われば、見える景色も楽しみ方もさまざま。ぜひ、一か所に限らず、山上へ、海上へ、地上へ・・・と、視点を変えながら、いろいろな表情をもつ神戸の夜景を楽しんでみてください。

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佐部利 瞳
EXSENSES公式ライター

佐部利 瞳(さぶり ひとみ)
兵庫県在住のフリーライター。東北で生まれ育ち、大学時代に初めて暮らした関西が今では大好き。兵庫県で出会った、素敵な場所・人・コトをシェアしていきたいです。

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