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「漫画アクション」連載の漫画『駅弁ひとり旅』の監修を務め、全国の駅弁6000食を完食した鉄道写真家の櫻井寛氏による北海道から九州まで全国各地の櫻井氏おすすめの駅弁をご紹介していきます。第9回目は、四国編です。子供に人気の「アンパンマン」をモチーフにした弁当が味わえる高松駅、日本三急潮流のひとつ来島海峡で育った鯛を押寿司にした弁当が味わえる今治駅、そして高知名物「かつおのたたき」が味わえる駅弁がある高知駅などをご紹介していきます。
アンパンマン列車に乗りながら味わいたい「げんき100ばい!アンパンマン弁当」
四国へ行くときに、よく利用するのが寝台特急「サンライズ瀬戸」号である。
東京駅を21時50分にスタートし、深夜の内に東海道・山陽本線を西下し、岡山で朝を迎える。「サンライズ瀬戸」号は寝台列車なので、快適な個室寝台で寝ている間に終点の高松駅まで行くことができる。けれども、6時27分に岡山駅を発車したら飛び起きる。なぜなら、6時55分頃から瀬戸大橋を渡るからだ。瀬戸大橋は全長約13kmの瀬戸内海海峡部を連続する10本の橋で越えて行く鉄道と道路の併用橋である。高いところは海面から約65m。まさに海上を飛ぶ気分がおよそ9分間味わえるのだ。なので、寝台車の寝心地がいくらよくても、瀬戸大橋の上で寝ていては損というもの。瀬戸大橋を渡り終えると、およそ20分で終着の高松駅に到着となる。
JR四国の人気列車といえば「アンパンマン列車」。高松駅の人気駅弁もまた「げんき100ばい!アンパンマン弁当」である。可愛いプラスチック製容器は、お弁当箱としても再利用可なので、容器はお子様への土産にも最適だ。内容はチキンライス、ウインナ、甘酢あん和えシューマイ、えびフライ、玉子焼き、鶏唐揚、肉団子など子どもたちの大好物ばかり。この駅弁を食べるのに最適なのが高松始発、松山行きの特急「いしづち」号。愛称は四国一の高峰、石鎚山(標高1982m)に由来する。車両はJR四国オリジナルの8000系と8600系の2種類だが、8000系の際は、ぜひ「アンパンマン列車」に乗車したい。
来島海峡の急潮流に育まれた鯛を味わえる押寿司
高松から特急「いしづち」号に乗って1時間55分で今治駅に停車する。今治駅で、ぜひ購入したい駅弁が「瀬戸の押寿司」である。瀬戸内海の中でも今治沖の来島海峡は、鳴門海峡、関門海峡と並ぶ日本三急潮流の海峡で、潮の速さは10ノットを超えるという。その来島海峡の急潮流に育まれた鯛は格別の味。木箱を開けると目に飛び込んでくるのが、透き通った鯛の身とその下の青紫蘇の葉。その美しさたるや、食べるのを躊躇するほどだが、もちろん旨い!
駅弁で味わうことができる高知名物「かつおのたたき」
四国の鉄道は、予讃線(高松〜松山〜宇和島)と土讃線(多度津〜高知〜窪川)がメインラインだが、予讃線の後は、土讃線にも足を伸ばしたい。今治駅からの行き方は2ルートある。急ぎ旅なら、今治から予讃線の多度津駅に戻って土讃線の特急「南風」「しまんと」に乗り継いで高知駅へ。一方、のんびり行きたければ、今治駅から松山経由で宇和島駅へ。予土線に乗り換え窪川経由で高知駅着である。
さて、土佐の高知の名物といえば「かつおのたたき」が超有名だが、何と、高知駅には駅弁「かつおたたき弁当」があるのだ。弁当箱の中は、かつおのたたきとご飯が2分され、かつお側のみに保冷剤がセットされている。この保冷剤によって「かつおのたたき駅弁」は実現した。たたきには、ネギ、ニンニク、ミョウガなどが添えられ、ぽん酢をかけていただく。ぽん酢が2本というのも嬉しい配慮である。では、いただきます!
名物駅弁を片手に夏の四国地方の旅に行こう!
香川、愛媛、高知、徳島など四国地方も、その土地の食材を使った美味しい駅弁が多くあります。車窓から眺められる美しい風景や「アンパンマン列車」、「伊予灘ものがたり」、「四国まんなか千年ものがたり」、「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」など特徴ある観光列車が多く運行しているのも四国の鉄道旅の魅力です。少し時間はかかりますが、名物観光列車、特急列車とローカル列車を組み合わせながら、のんびりと途中下車をしながら鉄道旅のお供に名物駅弁を楽しむのはいかがでしょうか。
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駅弁ブームの火付け役、櫻井寛×はやせ淳のコンビで贈る、累計100万部超の駅弁漫画『駅弁ひとり旅』の新シリーズ。鉄道カメラマンを目指し奮闘する駅弁ライター白鳥菜々の物語。
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鉄道写真家・櫻井寛さんの渾身の一冊。全国のJR路線を完全網羅し各路線をつぶさに紹介します。巻頭には人気の【新幹線・観光列車・蒸気機関車】が大集合。他、【懐かしの蒸気機関車・特急・新幹線】など盛りだくさん。
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