プラハの世界遺産を巡る旅

当サイトではアフィリエイトプログラムを利用しています。

コロナ禍によって、2年以上も自由に旅ができない日々が続きましたが、2022年秋になってようやく渡航制限の緩和が実施され、ある程度自由に海外旅行ができる状況が整ってきました。チェコも、最近は日本人団体客の訪問が見られるようになり、ようやくコロナ禍以前の様子を少しだけ取り戻しつつあります。そこで今回はプラハ市内の観光についてお話をしていきましょう。

王道のプラハ城へ向かう

プラハの観光というと、やはりメインとなるのはプラハ城とカレル橋、そして旧市街広場です。これらを上手く繋ぐのは意外と簡単で、一般的な観光を想定するなら全て歩いて回ることが可能です。

最初に訪れたいのがプラハ城。丘の上に位置するので、最初にプラハ城を訪れ、そこからヴルタヴァ川へ向かって下っていくのが理想的です。丘の上まで歩いて登るのは大変ですが、地下鉄A線マロストランスカ―駅前からトラム22番もしくは23番に乗車すれば、丘の上のプラハ城入口まで連れて行ってくれます。2つ目のPražský hradが最寄り駅になり、車内放送も英語が流れます。もちろん、健脚の方は下から丘の上まで歩いて登っていくことも可能です。

ただしプラハ城を訪れる前に訪ねておきたいのが、ストラホフ修道院図書館。「世界で最も美しい図書館」とも形容される館内は必見です。プラハ城から徒歩で約10分という距離なので、ここを起点にするとスムーズに見ていくことができます。プラハ城の停留所のさらに2つ先、Pohořelecが最寄り駅になります。ビール好きなら修道院に隣接する醸造所でビールを飲むのもおすすめ。

ストラホフ修道院図書館からプラハ城へ向かっては、わずかに下りながら約10分でプラハ城に到着。旧王宮、聖ヴィート大聖堂、黄金の小道などに入場できるチケットは大人250CZK(2022年10月現在)。プラハ城では、衛兵交代が毎時ちょうどに行われますが、正午に行われるものは隊列を成して行進が行われる最大のもので、多くの観光客はこれを目当てに正門付近に集まります。
なおプラハ城の正門入口付近には、世界で一番美しいと評判のスターバックスコーヒーがあります。同じスタバでも、プラハ市街を一望しながら頂くコーヒーはひと味違うかもしれません。

プラハで最も有名な石橋「カレル橋」に向かう

プラハ城を見て周ったら、そのまま徒歩で坂道を下って行きましょう。城下へ下りる道はいくつかありますが、最終的にはマロストランスカの地下鉄駅、もしくはマラー・ストラナ広場に辿り着きます。黄金の小道から黒塔、古城の階段と東側へ抜けていくルートは、地下鉄駅まで戻ってきます。フラチャニ広場に面した正門の前から下っていくと、マラー・ストラナ広場へ至る道に出ます。この通りはレストランやお土産物屋が多数並んでおり、こうしたお店をのぞきながら散歩するのも楽しいでしょう。

マラー・ストラナ広場からすぐの場所にカレル橋があります。東側から下りて、地下鉄駅に出た場合は、マラー・ストラナ広場まで12/15/22/23番のトラムに1駅乗ることもできますし、たった1駅なので歩くこともできます。トラムに乗車する場合、プラハ城へ向かうルートとは逆方向になること、また分岐して別のルートへ向かう路線(2/18番)もあるので注意しましょう。歩いていく場合、ちょうど地下鉄駅とカレル橋の中間くらいの場所に「ヴィナールナ・チェルトフカVinárna Čertovka」という細い路地があります。これはレストランへ通じる小道なのですが、その幅は大人一人がやっと通れるほど狭いもの。そこで対面から来た歩行者と立ち往生しないように、歩行者用の信号機が設けられているのです。信号機はもちろん半分ユーモアではありますが、道そのものは本当に狭く、太った人が挟まって抜けなくなったという噂もあるくらいです。よく見ないと分からないくらい狭い路地なので、徒歩で行く場合は是非探してみてください。

カレル橋は、言わずと知れたプラハで最も有名な石橋で、完成した1402年から19世紀に至るまで、プラハ市のヴルタヴァ川両岸を結ぶ唯一の橋でした。コロナ禍のピークだった時はすっかり閑散としていましたが、現在は多くのお土産物の屋台が並ぶなど、活況を取り戻しています。橋を渡り切ったあと、トラム通りを右方向、ヴルタヴァ川の上流方向へ向かって歩いていくと、プラハ城とカレル橋を1枚に収められる撮影スポットがあります。
旧市街広場へ向かうには、橋を渡り切ったトラム通りの信号をそのまま渡り、直進します。お土産物屋やレストランが建ち並ぶ路地は複雑で、迷いそうになるかもしれませんが、多くの観光客が旧市街広場を目指すので、人の流れに合わせて進んでいけば迷うことはまずないでしょう。

旧市街広場からペトジーンの丘に建つ展望台へ向かう

旧市街広場は、プラハ城と並ぶプラハのもう一つの観光名所です。有名な天文時計は14世紀から15世紀に掛けて発明され、製作されたものの一つで、その仕掛けを見るために多くの観光客が時計の前に集まります。ただし、時計に気を取られてスリ被害に遭わないように気を付けましょう。広場からは、ゴシック様式のティーン教会バロック様式の聖ミクラーシュ教会など、様式の異なる様々な建物を見ることができます。旧市街広場から町の中心部をブラブラ散策しながら、市内随一の繁華街であるヴァーツラフ広場まで歩くこともできます。

最後に、もし高台から美しいプラハの町を眺めたいのであれば、ペトジーンの丘に建つ展望台とビシェフラド要塞がお勧めです。ペトジーンの丘に建つ展望台からは、プラハ市内を一望することができます。展望台へはマラー・ストラナ広場からトラムで2つ目、Újezdからトラムや地下鉄のチケットがそのまま使えるケーブルカーが出ています。地下鉄C線ビシェフラドから徒歩約10分のビシェフラド要塞は、少し遠方からプラハ市内を眺める形となりますが、雄大なヴルタヴァ川の流れと、その先に見えるプラハ城などの風景は見応えがあります。丘の上に立つネオゴシック様式の聖ペテロ聖パウロ教会も併せて見学できます。

チェコ・プラハへ旅をしてみてはいかがでしょうか?

コロナ禍前と比べて、飛行機の便数および円安など、ヨーロッパへの旅をするにはまだまだ障害が残っていますが、現地ではコロナ禍前の状態になりつつあります。今のうちからチェコ・プラハへの旅の計画をしてみては、いかがでしょうか?

当サイトではアフィリエイトプログラムを利用しています。

橋爪 智之(はしづめ ともゆき)
EXSENSES公式ライター

欧州鉄道フォトライター
1973年東京都生まれ。日本旅行作家協会 (JTWO)会員。主な寄稿先はダイヤモンド・ビッグ社、鉄道ジャーナル社(連載中)など。現在はチェコ共和国プラハ在住

このライターの記事をもっと見る