韓国ドラマ『愛の不時着』ロケ地を巡る旅 in スイス
Part1 登山鉄道とロープウェイで回るユングフラウ地方

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『愛の不時着』に登場したスフィンクス展望台
左の山の上の建物が標高3517mのスフィンクス展望台。鉄道駅は正面の建物の中にある

アジア圏で大ヒットした韓国ドラマ『愛の不時着』は、主人公たちの出会いとエンディングのエピソードをスイスで撮影しています。ロケ地はユングフラウ地方とチューリヒ近郊で、すべて公共交通機関を使って訪問することができます。丸2日で10か所以上の撮影ポイントを周遊できるプランを2回に渡りご紹介します。
※モデルプランのタイムテーブルは2022年9月の平日ダイヤを採用しています。

1日目はユングフラウ地方を中心に

ユングフラウヨッホ / Jungfraujoch(第16話)

『愛の不時着』に登場するユングフラウヨッホ
世界遺産に登録されたアレッチ氷河と周辺エリアを見渡すことができる

ユングフラウ地方はスイスの中央部に位置する、アクセスしやすい山岳エリアです。このエリアの観光の目玉は、ヨーロッパで最も標高の高い鉄道駅(3454m)があるユングフラウヨッホの展望台。第16話ではこの展望台を訪れるジョンヒョクとソ・ダンの2人と、少しすれ違いながらやはりここを訪問するユン・セリの姿が描かれていました。

『愛の不時着』に登場するユングフラウヨッホ
第16話でソ・ダンが歩きづらそうにしていた雪原。スノーアクティビティを楽しめるスポット「スノーファンパーク」

ユングフラウヨッホへは、グリンデルワルトから2020年12月にオープンした最新型のロープウェイ「アイガー・エクスプレス」と「ユングフラウ鉄道」でアクセスできます。主人公たちも上っていたスフィンクス展望台からは周囲360度の景色を見ることができ、ここに上る登山鉄道の歴史を知ることができる展示や、氷河トンネル「アイスパレス」など見どころいっぱいですので、1時間以上の滞在時間を予定しておきましょう。

クライネ・シャイデック / Kleine Scheidegg(第2話、16話)

『愛の不時着』に登場するクライネ・シャイデック
第2話でジョンヒョクとユン・セリがお互いの存在を意識しないまま出会っていた場所がここ。クライネ・シャイデック駅を見下ろすハイキング道

クライネ・シャイデックは、主人公の2人がパラグライダーを楽しむ人を見上げるシーンと、ユングフラウヨッホ展望台に到着した登山鉄道のシーンで登場しています。この駅の標高は2061mで、2つの麓駅から上る登山鉄道の終点に位置し、以前はユングフラウヨッホに上るユングフラウ鉄道の始発駅でした。

『愛の不時着』に登場するクライネ・シャイデック
ドラマではユングフラウ三山を見上げるこのアングルで空を見つめていた

クライネ・シャイデックまではユングフラウ鉄道の麓駅アイガーグレッチャー駅から登山鉄道または1時間ほどのハイキングで下ることができます。よく整えられた下り坂の道で、クライネ・シャイデック駅到着直前に、2人が第2話のシーンで立っていたハイキング道のポイントに立つことができます。

『愛の不時着』に登場するスイスの列車
列車内のシーンに登場したのはこのタイプの車両。内装の異なる複数の型式の車両がクライネ・シャイデックに発着している

フィルスト / First(第2話、4話、11話、16話)

『愛の不時着』に登場するフィルスト
フィルストではパラグライダーを実際に体験できる

フィルストはグリンデルワルトの麓駅からロープウェイを使い25分でアクセスできる展望台で、駅の標高は2166mです。アイガーを遠望でき、各方面へのハイキング出発点としても人気の高いスポットです。中間駅のボルトから終点フィルストの間でさまざまなアクティビティが体験でき、複数のアクティビティを楽しむことができるセット券も販売されています。

『愛の不時着』に登場するフィルスト
初夏は花畑のハイキングを楽しむことができる場所

ドラマではハイキング道の途中で、ジョンヒョクとソ・ダンのツーショット写真をユン・セリが撮るシーンが撮影されました。ユン・セリがついにジョンヒョクと再会する、最終話のパラグライダー着陸シーンもこのエリアでの撮影です。

グリンデルワルト / Grindelwaldとインターラーケン / Interlarken(第2話、16話)

『愛の不時着』に登場するグリンデルワルト
第2話はグリンデルワルトを走る登山電車を空撮しているが、同様の景色をロープウェイ「アイガー・エクスプレス」から見ることができる

グリンデルワルトは日本人にも人気の高い山岳リゾートで、ユングフラウ観光のベースとして最適の場所です。記事の訪問プランはグリンデルワルト滞在を前提に作りました。アイガー・エクスプレスに乗れば村を空中から見ることができますし、ユングフラウヨッホ観光のためのアクセス時間も大幅に短縮できます。

『愛の不時着』に登場するインターラーケン
インターラーケン随一の豪華ホテル「ヴィクトリア・ユングフラウ」

インターラーケンはユングフラウ地方のゲートウェイの町で、2つの湖の間に位置しています。第16話の演奏会場のシーンで、町の中心部に位置しているヴィクトリア・ユングフラウ・グランドホテル&スパが登場しています。宿泊できればベストですが、すばらしいレストランやスパ施設もあり、ビジターとして訪れてもこのホテルの魅力に触れることができます。

1日目のモデルプラン

『愛の不時着』に登場するクライネ・シャイデック
第2話に登場したクライネ・シャイデック

グリンデルワルト発でスケジュールを組むと、以下のように動くことができます。山の天気は変わりやすいですが、午前中の天候が安定していることが多いので、早めの時間から行動することをおすすめします。展望台も朝早くは比較的空いています。ユングフラウヨッホは鉄道駅が標高3454m、最も高いスフィンクス展望台が3571mです。酸素が薄いのでゆっくりと歩き、アルコールは控えたほうが安心です。

  • 08:18 グリンデルワルト → 08:22 グリンデルワルト・ターミナル(鉄道)
  • 10分ほどの乗り継ぎで、08:30~08:50 アイガー・エクスプレスに乗車(ロープウェイ)
  • 09:15 アイガーグレッチャー → 09:40 ユングフラウヨッホ(登山鉄道「ユングフラウ鉄道」)
  • 09:40~11:10 ユングフラウヨッホ滞在
  • 11:17 ユングフラウヨッホ → 11:40 アイガーグレッチャー(登山鉄道)
  • 11:50~12:40 アイガーグレッチャーのレストランで昼食
  • 12:40~13:50 クライネ・シャイデックまでハイキング
  • 14:01 クライネ・シャイデック → 14:40 グリンデルワルト
  • 14:44 グリンデルワルトBahnhof → 14:47 フィルスト行きロープウェイ乗り場Firstbahn(121番バス)
  • 14:55 フィルスト行きロープウェイ乗り場 → 15:20 フィルスト

フィルスト展望台からの最終のロープウェイは17:30なので、それよりも前に現地を出発しましょう。フィルストからグリンデルワルト鉄道駅までは、バスを使わなければトータルの所要時間は40分ほど。元気があれば、グリンデルワルトから所要35分で到着するインターラーケン・オストまで行き、駅から徒歩約15分のヴィクトリア・ユングフラウ・グランドホテル&スパを訪問し、1日目のロケ地巡りは終了です。

ユングフラウ地方はスイス観光のハイライトです

ユングフラウ地方でロケ地を巡るプランはいかがでしたか? アイガー・エクスプレスができたことで、周遊方法にバリエーションが増え、ますます魅力的なエリアとなりました。フィルストもアクティブに楽しめる場所です。ロケ地巡りを優先にぎゅっと詰め込みましたが、できればもっと時間を取ってさまざまなコースのハイキングも楽しんでみてください。
次回Part2の記事ではブリエンツ湖とチューリヒを巡るプランを紹介します。

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小山田浩明(おやまだ ひろあき)
EXSENSES公式ライター

フリーランスのフォトグラファー。会社員時代は、海外旅行ガイドブック編集部で52カ国を担当。特に北欧、スイス、オーストラリアの取材経験が豊富。

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