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2023年1月下旬に港区にあるスウェーデン大使公邸で、北欧レシピ本『北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ』出版を記念した昼食会が行われました。北欧各国の料理111+1のレシピが紹介されており、日本で入手できる食材でオリジナルに近い味わいが再現できます。本のレシピで実際に作ってみたスウェーデン料理をご紹介します。
スウェーデンの食文化PRに力を入れる駐日スウェーデン大使館
TRY SWEDISH!でスウェーデン文化をアピール
スウェーデンは現在、「TRY SWEDISH!」と名付けた情報発信活動を行っています。スウェーデンの食文化や食に関連するライフスタイルを紹介するプログラムで、日本を含む世界14の国と地域で実施されています。これまでもスウェーデンの食文化に触れることができるイベントや、スウェーデン食材輸入促進の取り組みが行われてきました。
TRY SWEDISH! https://www.tryswedish.jp/
コロナ前は展示ホールとして入館が可能だった場所に、TRY SWEDISH!の自動販売機が置かれています。チョコレートやジャム、缶詰、ドリンク類の他、世界一臭い缶詰と呼ばれるシュールストレミングの缶詰も見つけました!大使館に入館する機会があれば、ぜひこの自動販売機を探してみてください。
スウェーデン大使館商務部では、ネットによる情報発信だけでなく、リアルイベントへの出展も行っています。大使館のSNSで情報発信を行っていますので、チェックしてみましょう。業界関係者のみのイベントですが、2023年3月7日から東京ビッグサイトで開催されるFOODEX JAPAN2023にも出展予定です。
レセプションでいただいたスウェーデン料理
今回大使公邸で行われたレセプションでは、レシピ本の著者三田陽子さんによるキノコスープと大使専属シェフヨハン・アールステッドさんの牛肉料理、春の到来を告げるお菓子セムラが供されました。
スウェーデンのキノコのスープ
レシピ本ではP.40で紹介されているスープです。オリジナルのレシピでは乳製品が使われていますが、今回はスウェーデン製のオーツミルク「OATLY(オートリー)」を使い、すべて植物性の素材を使って作られています。スープはコクがあり、キノコの旨みとオーツミルクの甘みがうまくブレンドされていました。
牛胸肉の煮込み
4時間かけて煮込む牛肉のシチューです。伝統的な家庭料理だそうですが、時間がかかる料理のため、自宅で作る人は少なくなっているとか。クリームシチューですが、味わいは軽やかで、ほろほろと崩れる牛肉の旨みを楽しむことができました。
スウェーデンの伝統菓子 セムラ
セムラはイースター(復活祭)前の40日間の断食期間(四旬節)の前に食べるお菓子です。本来は告解の火曜日当日に食べるお菓子ですが、現在はクリスマス後からイースターまで食べられています。カルダモン入りの丸いパンの上3分の1くらいを切り、パンにくぼみを作りアーモンドペーストを詰め、さらにホイップクリームをのせてパンでふたをして粉砂糖で飾ります。セムラはフィンランドにも伝わり、ラスキアイスプッラとして親しまれています。フィンランドではアーモンドペーストではなく、ジャムが使われています。
スウェーデン料理に挑戦!
新刊レシピ本『北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ』
著者の三田さんは北欧ビンテージショップ「Fukuya(フクヤ)」の店主で、現地に通ううちに北欧料理に惹かれ、さまざまなレシピや料理、人々との出会いから日本でも作ることができるレシピを作っていきました。2021年のコロナ禍をきっかけに、北欧レシピのサイトを開設し、『北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ』を出版するに至りました。北欧4カ国のお菓子やパン、軽食からスープ、メイン料理まで幅広い料理のレシピが紹介されています。日本のスーパーで入手できる食材を使い、現代家庭に合わせた分量と味わいに調整していますので、家庭でも無理なくおいしい北欧料理を再現することができます。
『北欧のおやつとごはん 今日すぐ作れる北欧料理111レシピ』
https://hokuogohan.com/
「スウェーデンのサーモンのレモンソース焼き」を作ってみた!
P.52に掲載されているサーモンのレモンソース焼きを作ってみました。このレシピのキモはたっぷりのレモン汁を使った酸味のあるソース。スウェーデンでは完成したソースが売られているそうです。3切れのサーモンを使って調理しましたが、本では4人分の材料が紹介されています。
【材料】4人分
・ムニエル用サーモン(120~130g)・・・4切れ
<ソース>
・脂肪分40%以上の生クリーム・・・200cc
・サワークリーム・・・大さじ6
・固形スープの素・・・1個(大さじ3の湯で溶かす)
・レモン汁・・・大さじ2
・塩・こしょう・・・各適量
・ディル・・・適量
・あれば、色付けにターメリック少々
この料理はサーモンの皮目を下にして耐熱容器に入れ、ソースを上からかけて150度に余熱したオーブンで30分焼くという手間いらずのレシピです。サーモンのムニエルにソースをかけて食べるのもありということなので、サーモンムニエルで作ってみました。
サーモンムニエルはまずは皮目からじっくりと火を通します。油が染みだしてきますので、拭き取りながら火を通します。次に、食べるときに表になる面を焼きます。最後はバターを加えて残っている面を焼きます。油を身にかけながら焼くといっそうおいしく仕上げることができます。ソースはディル以外の材料を混ぜ、塩とこしょうで味をととのえます。魚が焼き上がったら余分な油を取り、温めたソースをかけてディルを散らせば完成です。
サーモンムニエルは家族が好きなメニューなのでたびたび作ってきましたが、このソースは絶品で家族の反応も今までで一番でした。今回使ったノルウェーサーモンは少し油っぽいと思うときもありますが、酸味の効いたソースのおかげで油のしつこさが消え、最後まで飽きずに食べることができました。レシピの分量だと3切れのサーモンに対してソースが余りますが、野菜のディップソースにしたり、グリルしたチキンにかけたりしてもおいしく食べることができました。
スウェーデンはお菓子も豊富で、コーヒーブレークの文化があります
スウェーデンはお菓子のメニューも充実しており、お菓子を食べる記念日も数多く設定されています。またFIKA(フィーカ)と呼ばれるコーヒーとお菓子の休憩の時間もあり、職場でも自宅でもフィーカタイムが大事にされています。本でもお菓子だけで40本近いレシピが紹介されています。ぜひ一度、自宅でスウェーデンのお菓子や料理を作って楽しんでみませんか?
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