イタリアをパスタで巡る
地域別の伝統パスタ9選

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南北に長いイタリアの各地には、その土地の風土や歴史によって作り上げられた「パスタ」があります。また「パスタ」ごとに合わせる「ソース」があります。そんな魅力に溢れたイタリアパスタを地域別に9つ紹介します。

イタリアパスタの特徴

イタリアには、地形や気候に影響を受けて形成されたパスタが地方ごとに存在します。パスタの種類は、なんと数百種類以上あると言われています。そして、毎年のように新しいパスタが誕生しています。ここでは、北部、中部、南部それぞれのパスタの特徴について紹介していきます。

北部のパスタ

北部(ミラノ、ヴェネツィア、ジェノバ、ボローニャなど)のパスタには、大きく分けて三つの特徴があります。

  1. 小麦の育ちにくいイタリア北部では、そば粉や栗の粉などを使用したパスタも多い。
  2. イタリア北部でとれる小麦は軟質で、パスタは柔らかい。また、パスタ生地には卵が入る。
  3. 生パスタの種類が豊富。

イタリア北部はアルプスに囲まれているため、小麦の栽培に適していません。ミラノから北東へ約130kmの場所に位置するロンバルディア州のヴァルテッリーナという地域は、そば粉を使用してパスタを作ることで知られています。イタリア北部で育つ小麦は軟質で、 卵入りのパスタが数多くあります。そのひとつが「ラザニア」に使われているパスタ・ラザーニャです。

中部のパスタ

中部(フィレンツェ、ローマなど)のパスタの特徴は大きく分けて二つあります。

  1. 軟質小麦を使用するエリアもある。
  2. 乾燥パスタの種類が豊富。

イタリア中部のパスタは北部と南部両方の影響を受け ています。北部に近いトスカーナ州では、卵入りのパスタがよく食べられています。また、南部から入ってきた乾燥パスタはイタリア中部全域に広がり、親しまれています。

南部のパスタ

南部(ナポリ、パレルモなど)のパスタの特徴は、おおきく分けて二つあります。

  1. デュラム小麦と水で作られる。
  2. 乾燥パスタの種類が豊富

トマト系ソースやオイル系ソースで食べます。

北部のパスタ3選

タヤリン


幅3mmの平く長いパスタ。特徴は、卵の黄身のみを使用して作ることです。バターをベースに作られたソースにスライスしたトリュフをかけて食べます。赤ワイン・バローロやトリュフの産地として知られるピエモンテ州の伝統的なパスタです。

トロフィエ

長さ4cmほどの、よじれた形がユニークなパスタです。バジル、パルミジャーノ・レッジャーノチーズ、松の実で出来た「バジルペースト」で食べるのが定番です。 世界遺産チンクエテッレがあるリグーリア州の夏の定番パスタです。

ピッツォッケリ

幅5mm、長さ7cmの平たいパスタです。特徴は、そば粉を使用していること。キャベツやジャガイモ、バターと一緒に食べます。ロンバルディア州の山岳地方の伝統的な名物パスタです

中部のパスタ3選

パッパルデッレ

幅約2cmから4cmの平たい卵入りのロングパスタです。パスタの幅は、地域や家庭によって変わってきます。味がしっかりしたラグーなどと合わせます。ラグーとは、肉の塊を香味野菜などで煮たもの。ボロネーゼもラグーの一つなんですよ。パッパルデッレをイノシシ のラグーや野うさぎのラグー、ポルチーニ茸のソースで合わせます。筆者が住んでいるフィレンツェでは、秋になるとイノシシのラグーのパッパルデッレが、日曜日のご馳走です。

ブカティーニ

直径2.8mmで中心に穴があいたロングパスタ。アマトリチャーナなどのトマト系ソースやオイル系のソースと合わせます。ローマがあるラツィオ州のパスタです。

ストランゴッツィ

幅4mm、長さ30cmのロングパスタ。トマトソース系やトリュフのソースと合わせます。イタリアの「緑の臓」と呼ばれる自然豊かなウンブリア州のパスタです。

南部のパスタ3選

スパゲッティ

直径1.9mm〜2 mmの紐状のロングパスタ。イタリアのパスタを代表する一つです。スパゲッティは、どんなタイプのソースとも合う万能パスタ。プッタネスカなどのトマト系ソースやアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノなどのオイル系ソースが代表的。スパゲッティは、カンパニア州のナポリと関わりが深いパスタです。1800年代スパゲッティなどの乾燥パスタの大量生産は、ナポリの町・グラニャーノから始まりました。

オレキエッテ

親指の先より少し小さい、ドーム型のパスタ。チーマ・ ディ・ラーパなどの野菜やトマト系ソースと合わせて食べます。チーマ・ディ・ラーパとは、カブの菜の花のことです。菜の花のような食感とほろ苦さがあります。アルベロベッロがあるプーリア州の定番パスタです。

ブジアーテ

らせん状の形をしたショートパスタ。 魚介のソースやトマトをベースに作られたペーストと合わせます。ブジアーテ発祥の地は、シチリア島のトラーパニです。トラーパニでは、ミニトマトやバジルやアーモンドなどで出来たペーストでブジアーテをあえて食べます。トラーパニは、塩の産地として有名で、トラーパニの塩はイタリアのみならず世界中から愛されています。昔ながらの海の水を天日干しにする塩田は、自然保護区に指定されています。

発見!個性豊かなイタリアパスタ

ひとことで「パスタ」と言っても、何百種類のパスタがあるのが、おわかり頂けましたでしょうか。イタリアは、北はフランスやスイスなどと国境を接しています。また、南はモロッコやギリシャの近くに位置しています。 その土地の気候や地形、隣接する国々の影響を受けてその土地ならではの「パスタ」が形成されてきました。イタリアに行った際には、ぜひその町の「パスタ」を試してみて下さい。

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