サステナブルな「麻製品」
長持ちさせるお手入れで愛も育む

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麻布

麻製品は丈夫で軽やかな質感から、春夏の衣服や寝具として人気があります。近年は、サステナブルな素材として注目を集めていることもあり、既にお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。また日本での麻の使用は歴史が古く、麻の生産量が一位の栃木県では一般的に使用される衣類だけではなく、お香などにも使用されています。本記事では、そんな豊かな表情をもつ麻の特徴や歴史、お手入れ方法を栃木県の麻の商品と合わせてご紹介します。

麻とは

原材料

麻

麻は植物から取れる繊維を撚り合わせてつくられたものの総称です。
ひとくちに麻と言っても、原材料となる植物の種類は多岐にわたります。私たちの生活に身近なものは次の4種類です。

  1. 亜麻(あま/リネン)
  2. 苧麻(ちょま・からむし/ラミー)
  3. 大麻(おおあさ/ヘンプ)
  4. 黄麻(こうま・ジュート)

亜麻・苧麻は衣服や寝具などに、大麻はロープや神社のしめ縄などに、黄麻はラグや穀物の袋などに使用されています。

特徴

麻袋

麻の特徴として知られているのはその強度の高さや通気性です。穀物や農作物の輸送などに使用する麻袋はその特長を存分に活かした好例で、古くから使用されてきました。
伸縮性に乏しくシワになりやすいという特徴もあります。お手入れにはひと工夫が必要ですが、シャツやブラウスに仕立てると、きちんと感がありつつリラックスした雰囲気に。
また、製造から廃棄までの過程において、麻は環境への負荷が小さいと言われています。丈夫なのでお手入れをすれば長く使えることも多く、サステナブルな側面も魅力のひとつです。

日本における歴史

麻の歴史は古く、縄文時代には既に生活に取り入れられていたようです。江戸時代に木綿が普及するまでは、麻は人々の衣生活の中心を担っていました。

奈良時代に編纂された日本最古の和歌集『万葉集』には、麻が登場する歌が複数存在します。作者は貴族・庶民を問わず、麻が人々の生活になじみのあるものだったことがうかがえます。
そのうちのひとつである、藤原房前の「麻衣着ればなつかし紀の国の妹背の山に麻蒔く我妹」は、麻の衣を身にまとった作者が、山に麻の種をまく恋人をなつかしく思い出す美しい作品です。

鎌倉時代以降、貴族から武士へと政治の担い手が変わっても麻は人々の生活とともにありました。江戸時代の武士の「スーツ」に相当する裃(かみしも)は、麻製のものが一般的です。庶民の間でも正六角形を幾何学的に組み合わせた麻の葉文様が流行し、浮世絵にもしばしば描かれています。

栃木県の「野州麻」

栃木県鹿沼市は生産量日本一の麻の産地です。「野州麻」と呼ばれ親しまれています。
鹿沼市が麻の産地となったのはその土地が麻の栽培に適していたためです。水はけのよい土壌・夏に冷涼な気候・山に囲まれ西日の差さない地形に恵まれ、麻の栽培は山麓に住む人々の生活基盤となりました。

鹿沼市の麻を使用した商品を2つご紹介します。

祓大麻切香(はらいたいまきりこう)

乾燥させた大麻を切って使うお香です。神事にも使われる麻と同じ素材でできています。
神道の儀式で使われる「大麻/大幣(おおぬさ)」。もともとは麻製なのですが、現在は紙製のものを見かける機会が多いかもしれません。「大麻」という漢字の読みのひとつである「たいま」は「退魔」の読みと共通しており、神聖なものと考えられていました。

麻炭パウダー

大麻の一部を焼いてできる麻炭を粉状にしたものです。
食用のものは無味無臭で、食品に混ぜても味が変わらないのはうれしいポイント。雑誌の美容コーナーなど腸活の一種として取り上げられることもあります。

麻製品のお手入れ

リネン

私たちに身近な麻製品と言えば、やはり衣服や寝具です。春夏の定番ではあるものの、お手入れの難度は高めという印象も。しかし、ご紹介するエッセンスをおさえれば、実はそれほど難しいものではありません。

雨の日の外出時の使用は控える

雨の降っているジメッとした日こそ、風通しのよい麻を着たくなりますが、外出時は控えるのがベター。ほんの少しの摩擦や水濡れでシワができやすいという特徴があるためです。
雨の日には自宅だけで着ることを心がけるのもいいかもしれません。

部分的なシワを霧吹きで解消する

どんなに気をつけて取り扱ってもシワができてしまうことは避けられません。
洗濯機か手洗いが可能で汚れのないものに限られますが、霧吹きで湿らせ、水の重さで引っ張ることでシワを簡単に解消できることがあります。袖だけなど、部分的にシワを伸ばしたいシチュエーションでの活用がおすすめです。

ブラッシングをする

洗濯ができない製品には布用ブラシでお手入れを。
天然繊維の麻は、虫食いやカビが生じやすいので、それを防ぐためにも、繊維の間に溜まった汚れを定期的にとるようにしましょう。

水洗いをする

製品によっては水洗いができることがあります。洗濯表示を確認するのが一番ですが、基本的な考え方として「使用する洗剤」「水の温度」「脱水時間」「干し方」の4つをおさえておくとよいでしょう。

  1. 使用する洗剤:中性洗剤
  2. 水の温度:30℃未満の水かぬるま湯(温度が高いと縮みます)
  3. 脱水時間:短時間(15秒を目安にシワが残らない程度)
  4. 干し方:風通しのよい日陰(直射日光で黄ばむことがあります)

麻製品と丁寧に暮らす

麻製品を長持ちさせるためのお手入れは少し手間に感じられるかもしれません。一方で、お手入れを通じて、持ちものの気に入っているところを再確認し、よりいっそう愛着もわいてくるのではないでしょうか。「気に入ったものと一緒に、丁寧に日々を過ごす」。そんな実践にもつながる麻製品を、ぜひ生活に取り入れてみませんか。

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エクセンス編集部
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