世界に誇る大自然!
奄美大島でのんびり島暮らし

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今年2021年7月26日に世界自然遺産に登録された奄美大島。ありのままの豊かな自然が残るこの島は、透き通った青い海と、亜熱帯の植物が生い茂る原生林が広がる美しい島です。世界遺産への登録を機に、奄美大島へ足を運ぶ方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな自然豊かな奄美大島での楽しみ方をたっぷりご紹介します。

奄美大島ってどんなところ?

奄美大島

鹿児島本土と沖縄本島のほぼ真ん中に位置する奄美大島。日本の島の中では、北方領土を除いて沖縄本島・佐渡島に次ぐ3番目に大きな島です。高い透明度が自慢の”奄美ブルー”の海には、美しい珊瑚礁が広がり波打ち際まで小魚が行きかいます。

なんといっても特徴的なのは、島の大部分が森であること。亜熱帯の植物が生い茂る山間部には独自の生態系が築かれ、アマミノクロウサギやアマミトゲネズミ、イシカワガエルなど固有種や絶滅危惧種が多く存在しており、世界に誇る豊かさを持っています。

笠利町エリア

奄美空港がある奄美市笠利町。奄美大島の最北端に位置し、あやまる岬や土盛海岸など奄美を代表する観光スポットが多くあります。美しい珊瑚礁の広がった海岸があり、マリンスポーツも盛んで観光客に大人気のエリアです。

土盛(ともり)海岸

奄美空港から車で約6分、空港から一番近い海岸が土盛海岸です。真っ白な砂浜と、エメラルドグリーンからコバルトブルーへと見事なグラデーションを描くビーチは、奄美の中でもトップクラスの美しさ。”ブルーエンジェル”とも称される海の美しさとそのアクセスの良さから、観光客に大人気のスポットです。

奄美大島の土盛海岸


浅瀬は砂地が広がっていて比較的泳ぎやすく、お子様連れで海水浴を楽しめます。少し沖に進むとたくさんの魚たちが泳ぐ美しい珊瑚礁の世界が広がっており、運が良ければウミガメが見られることも。シュノーケルをするには絶好の場所です。

美しい土盛海岸ですが、離岸流が発生しやすいという難点もあります。潮の流れが早く、油断するとすぐ沖まで流されてしまうこともありますので、海水浴で訪れる際には注意が必要です。泳ぎの苦手な方は沖には決して近付かないでください。

あやまる岬

奄美大島のあやまる岬

笠利町北部に位置するあやまる岬は、奄美を代表する絶景ポイント。奄美十景、新鹿児島百景にも選ばれた岬です。高台にあるため見晴らしがよく、晴れた天気のいい日には東の水平線に喜界島を眺めることもできます。

併設されているあやまる岬観光公園は、広い敷地内にカフェや遊具、夏は海中プールなどお子様連れで楽しめる施設が盛りだくさん。奄美大島に来たら一度は訪れたいおすすめの観光スポットです。

あやまる岬観光公園
0977-63-8885
8:30〜17:00(あやまる岬観光案内所)
年末年始(台風時は臨時休業)
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

龍郷町エリア

奄美大島の北部、東シナ海と太平洋の両方の海に面した町、龍郷町(たつごうちょう)。大島紬村やハートロックなどの観光スポットもあり、サーフィンやダイビングなどマリンスポーツを楽しめる場所も豊富なため、観光客に人気の高いエリアです。

倉崎海岸

奄美大島でシュノーケリング
イメージ

空港から中心地の名瀬方面へ車を走らせること約25分、龍郷町芦徳(あしとく)に位置するのが倉崎海岸です。連日地元客や観光客で賑わうこの海岸は、エメラルドブルーに輝く海の色が幻想的です。遠浅で内海のため波も比較的穏やかで、お子様連れの方でも安心して海水浴を楽しむことができます。海水浴はもちろん、ダイビングやシュノーケリングスポットとしても人気の高い海岸で、海面からでも海底の珊瑚礁と周辺に生息する魚たちを見ることができます。

幻のパワースポット ハートロック

奄美大島のハートロック

ハートロックとは、龍郷町赤尾木の東海岸で干潮時にのみ見ることのできるハートの形をした潮だまりのこと。恋愛成就のパワースポットとして人気の高いハートロックは、潮が満ちるとすっかり海中に隠れてしまう、まさに幻のパワースポット。訪れる際は、前もって潮見表などで干潮時刻を調べていくことをおすすめします。

そしてここに来たらぜひ足を運んでほしいのが、ハートロックの近くにあるジェラート専門店「La Fonte(ラ・フォンテ)」。連日地元客や観光客で賑わうこの店では、自家農園のフルーツや、奄美産の黒糖や海塩などを使用した10種類の手作りジェラートが毎日ショーケースに並びます。海で遊んだあとは、甘くて冷たいジェラートを食べてひと休みするのもおすすめです。

La Fonte(ラ・フォンテ)
0997-62-3935
11:00〜17:00
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

大島紬村で文化体験

奄美大島の大島紬
写真協力:公益社団法人 鹿児島県観光連盟

フランスのゴブラン織、トルコ・イランのペルシャ絨毯と並ぶ世界三大織物のひとつ、大島紬。奄美大島発祥の絹織物で、軽くて暖かく、着るほどに肌に馴染む着心地の良さと独特の風合いが特徴です。

奄美空港から車で約20分、龍郷町にある大島紬村では、泥染め体験をはじめ藍染やウコン染め体験、機織り体験や着付け体験などを楽しむことができます。また、ガイドさんの案内で敷地内の亜熱帯植物庭園を堪能しながら本場奄美大島紬の生産工場見学をすることも可能。施設内のお土産売り場には、大島紬村オリジナルの大島紬の小物などを多数揃えています。ぜひお気に入りを見つけてみてください。

大島紬村(オオシマツムギムラ)
0997-62-3100
9:00〜17:00
年末年始(12/31,1/1)
※最新情報は、必ず公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

名瀬エリア

奄美空港から車で約1時間ほどのところにある奄美大島の中心地、名瀬。商業・公共施設が揃い、奄美最大の飲食店街、屋仁川(やにがわ)通りがある賑やかなエリアです。

東洋のガラパゴス 金作原原生林

奄美大島の金作原原生林

金作原(きんさくばる)原生林へは、名瀬市街地から車で約30分。奄美大島の山々の中でも、天然の亜熱帯植物が多数残っている原生林です。森へ足を踏み入れると、目の前に広がるのは恐竜が生きていた時代を思わせるような大自然。生きた化石といわれる巨大なヒカゲヘゴなどの亜熱帯植物が茂り、国指定天然記念物のルリカケスやキノボリトカゲなど、稀少な生物も生息しています。

2019年より、貴重な自然を守るため認定エコツアーガイドによるツアー参加者のみこの原生林に入ることが可能となりました。知識と経験が豊富なガイドが同行するため、安心して散策をすることができます。夜行性動物たちの活発な姿を見ることができるナイトツアーも人気です。

大浜海浜公園のサンセット

奄美大浜海浜公園の夕日

名瀬市街地から近く、白い砂浜と青い海が美しい地元の人の憩いの場、大浜海浜公園。天気のいい日には、東シナ海に沈む夕日を見ることができる絶景スポットとしても有名です。その美しさから、夕日を見るためだけにやってくる人も多くいるほど。

併設されている奄美海洋展示館は、奄美の人びとの暮らしと海との深いかかわりを知ることができる施設です。奄美の海中地形を模した大水槽では、ウミガメや熱帯魚がゆったりと泳いでいる姿を見ることができます。また、サンゴや砂、貝殻などを使ったハンドクラフト体験などの楽しいアクティビティも。ご家族やご友人と、奄美での思い出作りに大変おすすめです。

大浜海浜公園・奄美海洋展示館
0997-55-6000
9:00〜18:00(最終入館は17:30)
年末年始 ※メンテナンスの為休館日あり(6月・12月の中旬3日間)
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

住用エリア

奄美市住用町(すみよう)は名瀬の南部、奄美大島の中央部に位置する町。町の94%を山林が占めており、森にはアカヒゲやルリカケスなどの国指定の天然記念物や特別天然記念物アマミノクロウサギが生息しています。役勝川と住用川が合流する河口付近には、日本で2番目の面積を有するマングローブ原生林が広がる、水と緑に囲まれた自然豊かなエリアです。

マングローブパークでカヌー体験

住用町にあるマングローブ原生林は国立公園特別保護区に指定されています。隣接する道の駅「黒潮の森 マングローブパーク」は、マングローブ原生林と、絶滅危惧種のリュウキュウアユの生態などを自然とふれあいながら紹介する公園施設です。休憩所やマングローブを一望できる展望台のほか、レストランや展示資料室などのスペースを設置。カヌー体験やセグウェイ、グランドゴルフなどアクティビティも充実しています。

奄美大島の郷土料理の鶏飯

中でも人気なのが、マングローブ原生林を探検することができるカヌー体験。約1時間のカヌー体験では、はじめにツアーガイドが基本的な漕ぎ方をレクチャーしてくれます。ツアー中もガイドが終始同行してくれるため、初めての方はもちろん、小さなお子様や高齢者の方まで安心して楽しむことができます。珍しい植物や生物たちを観察しながら、ゆったりとした時間をお過ごしください。

黒潮の森 マングローブパーク
0997-56-3355
9:30〜18:00(入園は17:30まで)
1月1日
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

奄美に来たら絶対食べたい!絶品グルメ

奄美大島に来たら是非食べたいのが、島の郷土料理”シマジューリ”。中でも代表的なのが鶏飯(けいはん)です。鶏飯とは、ご飯に鶏肉や錦糸卵などさまざまな具材をのせ、丸鶏からとった熱々のスープをかけて食べる奄美大島のソウルフード。奄美大島では子どもからお年寄りまで多くの人に愛されています。

けいはん ひさ倉

龍郷町にある「ひさ倉」は鶏飯をはじめとする地鶏料理がとても人気で、数多くメディアにも取り上げられている地元客にも観光客にも大人気のお食事処。「ひさ倉」の鶏飯はとにかく素材にこだわり、自家養鶏場で育てた地鶏からとった濃厚でさっぱりとしたスープが自慢。注文が入ってから一鍋ずつ塩と醤油を加えて仕上げるスープと、お店手作りの具材が合わさった絶品鶏飯をぜひお楽しみください。

けいはん ひさ倉
0997-62-2988
11:00〜20:30
不定休
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

奄美鶏飯と島料理の鳥しん

中心地の名瀬にある「鳥しん」では、鶏飯をはじめとする郷土料理はもちろん、焼き鳥などの居酒屋メニューも充実。メニューが豊富で、昼夜問わず地元客や観光客で賑わう人気のお店です。「鳥しん」の鶏飯は、マイナスイオン水を使い半日かけてじっくり煮込んだ濃厚なスープが特徴。昔ながらの製法で手間ひまかけて作られたお店の人気メニューです。

そして鶏飯に並んで人気の「鳥しん」オリジナルメニュー、黒豚パパイヤ丼。鹿児島県主催の「ご当地グルメS-1グランプリ」でグランプリを受賞した一品です。島黒豚、青パパイヤ、もずく、クァーリ(田芋の茎)など、島以外ではあまりお目にかかることのない食材をふんだんに使用。甘辛いタレと奄美食材の組み合わせが絶妙な一品です。

奄美鶏飯と島料理の鳥しん
0997-53-6515
11:00〜23:00
年末年始
※お出掛けの際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

都会の喧騒を忘れて豊かな時間を

美しい海はもちろん、島いっぱいに広がる大自然が魅力の奄美大島。古くから島人たちが大切にしてきた島の風景は、訪れた人々の心に豊かさやあたたかさを感じさせます。世界が認めた美しいこの島での経験は、きっと忘れられない素敵な思い出になるでしょう。奄美大島の豊かな自然と美味しい島グルメを堪能しながら、のんびりとした島暮らしを体験してみませんか?

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Riku Fujii
EXSENSES公式ライター

旅好き、映画好き、音楽好き、休日は海に行ったり、雑貨屋さんを巡ったりと、とにかく多趣味な雑食ライター。東京外大でスペイン語勉強中。