人々と自然が調和し
1300年の歴史を紡ぐ木曽川鵜飼

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かがり火のもと、川面に映る鵜匠と鵜の息の合った華麗な漁法は、1300年ほど前から受け継がれる古代漁です。その様子を屋形船に乗り、間近で楽しむことができる観光鵜飼は、毎年夏の人気風物詩として人々を魅了しています。 今回は、鵜飼のなかでも愛知県犬山市の「木曽川鵜飼」についてご紹介します。

日本古来より伝わる漁法、鵜飼とは

愛知県犬山市の「木曽川鵜飼」

鵜飼は訓練された鵜に川魚を取らせる古代漁法です。その歴史は古く、平安時代にも鵜飼が行われていた記録があることから1300年ほど前より存在していたとされています。現在の鵜飼は、毎年6月から10月頃にかけ全国の数カ所で行われています。
鵜飼は、鵜舟についたかがり火で水面を照らすことで鮎を驚かせ、動きが鈍った鮎を鵜が捕らえるという手法を使います。「鵜は鮎を食べてしまわないのか?」と疑問に思う方も多いかと思いますが、鵜は首に縄をつけており鮎を飲み込めないようになっています。ただし、小さな鮎は飲み込むことができるので、せっかく捕らえたのに1匹も食べられない…ということはありません。なお、「鵜呑みにする」という言葉は、この鵜が鮎をそのまま飲み込む様が語源となっており「意味をよく理解しないまま、相手の話を受容する」という意味になっています。

鵜飼で使われる船について

鵜飼用の船

鵜飼で使われる船は鵜舟(うぶね)といい、槙(まき)という種類の木材を使用した全長約12メートルほどの船です。この鵜舟は、船大工によって手づくりでつくられています。 船には鵜匠のほか、舵をとる「なか乗り」と「とも乗り」も乗船します。なお、観覧客は鵜舟と並走する鵜飼観覧船に乗船し、その様子を見学することになります。

川で行われるのに海鵜(うみう)が使われているのはなぜ?

鵜飼用の海鵜

日本には、海鵜、川鵜、姫鵜、千島鵜鴉と4種類の鵜が生息しています。そのなかでも木曽川鵜飼では海鵜が使われています。なぜ川での漁なのに海鵜が使われているかというと、一時期狩猟や環境汚染などの理由から川鵜が減少したこと、また海鵜の方がやや体が大きく丈夫であることが理由とされています。ちなみに海鵜は全長84〜92cm、体重2〜3kgあり、翼を広げると約150cmもの大きさです。アヒルやカモなど同じ泳ぎを得意とする鳥の仲間と比べて、潜水がしやすいように水かきが1枚多いのも特徴です。また、目にも光の量を調節する機能があるため、水のなかの様子がはっきり見えるという漁に適した特性があります。

伝統を守る匠、鵜匠とは

鵜匠と呼ばれる鵜を使い漁を行う匠は、 風折烏帽子(かざおりえぼし)、 漁服(りょうふく)、 胸あて、腰蓑(こしみの) 足半(あしなか)を身につけ、伝統的ないでたちで鵜飼を行います。風折烏帽子は、かがり火から頭髪を守る麻布の帽子。漁服は、鵜がおびえないよう、黒または紺色をした木綿の生地。胸あては、火の粉や油よけの役目をしており、ポケットには修理道具を入れます。腰蓑は、藁で編まれており水しぶきで体が冷えるのを防ぐ役割。足半は、舟上で滑らないように通常の3分の1サイズのワラジです。このようないでたちで船に乗り、1人の鵜匠で約10羽ほどの鵜を操りながら漁を行っています。

木曽川の鵜飼について

犬山の木曽川鵜飼

木曽川鵜飼は、愛知県犬山市の木曽川で毎年行われており、豊かな自然と川のほとりにある小高い山にそびえる国宝「犬山城」を眺めながら鵜匠の妙技を楽しめることが特徴です。さらに木曽川鵜飼では、観覧船が鵜舟の間近まで近寄るため、水しぶきが飛んでくるほどの臨場感が味わえることも見どころ。他にも、通常鵜飼はかがり火をたいて行う漁方のため夜のみの実施ですが、昼にも開催されています。また、市営で運営をしており鵜匠や鵜、鵜舟などの管理を行うことで伝統を守っていることも全国では珍しい取り組みです。

昼のプラン

犬山の木曽川鵜飼と犬山城

全国で唯一ここだけ開催される昼の鵜飼は、川面のきらめきや鵜匠の手縄(たなわ)さばきがよく見えるため夜とは一味違った楽しみ方ができます。料金は、大人3,000円〜/小人1,500円〜 となっており所要時間は1時間半程度です。(その他、食事付きプランもあり)犬山城や城下町など周辺には様々な観光スポットもあるので1日楽しめます。

夜のプラン

夜空に映えるライトアップされた犬山城を眺めながら幻想的な世界観を楽しめるのは夜の鵜飼ならでは。かがり火のもとで行われる鵜匠と鵜の見事なコンビネーションを間近で楽しめます。夜の料金は、大人3,000円〜/小人1,500円〜で所要時間は1時間15分程度です。(その他、食事付きプランもあり)

木曽川鵜飼へのアクセス

電車の場合

名鉄名古屋駅より名鉄快速特急犬山線にて約30分、中部国際空港駅よりミュースカイにて約60分で犬山遊園駅下車、観覧船乗り場までは徒歩3分です。

車の場合

名神高速小牧インターより国道41号船経由で約25分、東海北陸自動車道各務原インター国道21号線経由で約25分。その他、名古屋高速小牧北インターや中央道小牧東インターからも30分程度です。観覧船乗り場には、駐車場も完備されています。

鵜飼と共に楽しむおすすめホテル

最後に木曽川鵜飼周辺、犬山のおすすめホテルをご紹介します。

ホテルインディゴ犬山有楽苑

国宝茶室 如庵を有する日本庭園・有楽苑に隣接しており、その風情を感じながら館内でもアート、クリエイティブな⾷体験で五感が満たされるホテルです。部屋からゆっくりと景色を楽しめる国宝犬山城ビュー、木曽川ビュー、国宝茶室如庵ビューの客室もあります。

ホテルインディゴ犬山有楽苑
0568-61-2211
※ご予約の際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

料亭温泉旅館旬樹庵みづのを

木曽川のほとりにあり、春夏秋冬それぞれの季節で表情の変わる豊かな自然を存分に楽しめる旅館です。犬山城を望む絶景の露天風呂も楽しめます。また、宿泊をせず食事のみのプランもあるので、鵜飼を楽しんだ後にゆっくりと過ごすこともできます。

料亭温泉旅館旬樹庵みづのを
058-385-4611
※ご予約の際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

灯屋 迎帆楼

大正8年に創業したこちらの宿は、木曽川を行き交う帆掛船の人々をおもてなしする料理旅館として愛されてきた旅館です。その趣を残しながら、2017年夏に犬山城の眺めと天然温泉が楽しめる大人の宿としてリニューアル。客室は全室スイートルームで、上質な空間が楽しめます。

灯屋 迎帆楼(あかりや げいはんろう)
0568-61-2204
※ご予約の際には、必ず最新情報を施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、施設にお問い合わせください。

人々が紡ぐ伝統を間近で感じる木曽川鵜飼へ

この夏は、犬山で自然と伝統が調和する1300年続く歴史絵巻「木曽川鵜飼」で、贅沢な時間を過ごしませんか。鵜飼と共に、周辺観光や上質なお宿にも訪れてみてください。

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エクセンス編集部
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