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愛知県名古屋市にある有松・鳴海地域を中心に生産されている「有松鳴海絞り」。独特の凹凸や色の滲みが美しく、風合いのある浴衣や手ぬぐいを一度は目にしたことがあるかもしれません。町並み自体が文化財となっていて、大変貴重な日本が誇る伝統工芸の一つです。400年以上前から続く歴史ある有松鳴海絞りの魅力と、手間と時間をかけて作り上げる絞り技法を紹介します。
愛知県の伝統工芸「有松鳴海絞り」の歴史
徳川家康の時代1608年に、竹田庄九郎によって誕生したと言われている「有松絞り」。当時旧東海道の茶屋集落だった有松・鳴海地域は、茶屋商売だけでは限界を感じ、副業として絞り染めが広まりました。東海道の旅人がお土産として有松絞りの手拭いや浴衣を購入して帰るようになり、それが全国へ広まったことで尾張藩の特産品となったのです。有松の町並みは、江戸時代の浮世絵にも描かれていて、現在はその町並み自体が文化財となっています。
代々受け継がれてきた職人の技「有松鳴海絞り」の工程
「有松鳴海絞り」は職人が手間と時間をかけて丁寧に作られています。図案を決め型紙を作り、それを布の上に置き、刷毛で「青花」という露草の色素を酸で抽出し和紙にしみ込ませ乾燥させたものを刷り込みます。その後さまざまな技法がある「くくり」加工が施され、専業の染屋で糸をくくったままの布を染色、糸ぬきと仕上げが行われ完成。丁寧な手作業で作られた「有松鳴海絞り」は、独特の模様と凹凸の風合いが優しい作品となります。
「有松鳴海絞り」の絞り技法の種類
「くくり」と呼ばれる絞り技法は、職人が一人一芸を受け継ぎ、その数は100種類以上もあると言われています。例えば「手蜘蛛絞り(てくもしぼり)」は竹田庄九郎によって作られた柄の一つで、布地をカギ針に引っ掛け指で傘を畳むようにひだをとり、根元から細かく糸を巻き上げて、模様を作ります。「唐松縫い絞り(からまつぬいしぼり)」は、円形や角形、菱形など左右対象の柄を半分に折り、外側から順に平縫いをし固く絞める技法です。
有松の山車と有松絞りまつり
有松で毎年開催されているのが、伝統文化を肌で感じられるお祭りです。10月の有松山車祭りで曳かれる布袋車(ほていしゃ)、唐子車(からこしゃ)、神功皇后車(じんぐうこうごうしゃ)の3輌の山車は、有形民俗文化財にもなっています。毎年6月に多くの観光客が訪れる有松絞りまつりでは、さまざまな絞り技法の展示やワークショップなどが催され、楽しみながら伝統工芸に触れることができます。このように町全体で伝統文化を身近に感じながら未来へとつないでいるのです。
愛知県が誇る職人の技「有松鳴海絞り」の魅力を肌で感じよう!
涼しげな模様や凹凸が味わい深い「有松鳴海絞り」は、職人が一人一芸で技術を受け継ぎ、丁寧な手仕事で作られています。ぜひ、本場有松の町並みを実際に見てその歴史を感じ、伝統技法で作られた浴衣や手拭いを肌で味わってみてはいかがでしょうか。
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