日本でも話題のドイツのお菓子!
「シュトーレン」は、なぜクリスマスに食べるの?

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シュトーレンは、ドイツのクリスマスの時期には欠かせない伝統的なお菓子です。毎年11月中旬になると、たくさんの家庭でシュトーレンを焼く時期になり甘い香りが広がります。クリスマスマーケットでも、たくさんの屋台で手作りのシュトーレンが販売されます。日本でもクリスマスの時期になると販売するお店が増えてきましたが、まだまだ馴染みが薄いお菓子です。今回は、日本ではあまり知られていないシュトーレンの由来や食べ方などを紹介します。

シュトーレンとは

ドイツの伝統菓子 シュトーレン

シュトーレンは、ドイツの伝統的なパン菓子です。生地の中には、レーズンや柑橘のピール、洋酒につけたドライフルーツ、ナッツなどが練りこまれています。仕上げに、パンを覆うように真っ白な粉糖がかけられまています。
シュトーレンはドイツ語で「Stollen」と書き、意味は坑道や地下道という意味です。シュトーレンの形がトンネルに似ていることから、この名が付いたと言われています。日本では、「シュトーレン」と言いますが、ドイツ語をそのまま発音すると「シュトレン」となり、長くのばさないのが特徴です。
シュトーレンにはかなり長い歴史があり、最も古いものでは「1329年、ナウムブルク司教へクリスマスのプレゼントとしてシュトーレンが贈られた」と記録が残っています。また、ドレスデンが発祥の地というイメージが強いですが、実際にはドレスデンから約200km西にある町ナウムブルクが発祥の地といわれています。
ただ、当時のキリスト教は断食期間を設けており、バターや牛乳などの飲食を禁止していました。小麦粉・イースト・油・水だけでシュトーレンを作っていたので、甘さがなく決して美味しいと言えないお菓子でした。その後、1491年にバターや牛乳の禁止がなくなりバターたっぷりの甘いシュトーレンが完成しました。

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シュトーレンをクリスマスに食べる由来

ドイツのクリスマスマーケット

ドイツでは、クリスマスまでの約4週間を「アドベント」といい、クリスマスの準備をする期間になります。このアドベント期間中に、クリスマスマーケットが色々な町で開催されクリスマスに必要な飾りやお菓子を購入します。
シュトーレンは粉砂糖をたっぷり振りかけており、見た目は白いお菓子です。このシュトーレンの見た目が、白いおくるみを着た幼子イエス・キリストに見えることから、アドベント期間中に「イエスの誕生を待ちながら食べるお菓子」として、シュトーレンがクリスマスの定番お菓子になりました。
ドイツ・ドレスデンでは、アドベント期間の第2土曜日に開催される「シュトレン祭り」が有名です。1730年、ドレスデンで行われたパーティーにて約1.8トンのシュトーレンを焼き、招待客に振舞ったという出来事があります。そして1994年以降、この出来事を再現するイベントがドレスデンにて開催されるようになりました。巨大シュトーレンの重さは毎年変わりますが、平均4,000キロのシュトーレンが馬車に乗り町を駆け巡ります。
また、ドレスデンには「Dresdner Christstollen(ドレスドナー・クリストシュトレン)」と名の付いたシュトーレンがあります。分量など細かく決まっており、食品添加物を一切入れないなど、数々の厳しい品質規定をクリアしたシュトーレンだけが選ばれます。そして、見事合格したドレスドナー・クリストシュトレンにはパッケージに金色のマークが付いています。

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シュトーレンの食べ方

シュトーレン

シュトーレンは、クリスマスの日を楽しみにしながら少しづつ食べるお菓子です。たくさんのドライドライフルーツやナッツが入ったシュトーレンは、少し食べただけでもお腹がいっぱいになるので、1cmくらいの幅で切ります。
シュトーレンの美味しさを保つための切り方を紹介します。まず、シュトーレンを最初に切る際にはシュトーレンの端ではなく真ん中から切ります。そして、真ん中から端に向かって食べる分だけ切ります。最後にそれぞれの切り口をくっ付けサランラップとアルミホイルで包み、再び保存します。
端から切ってしまうと切り口が乾燥してしまいますが、この切り方だと切り口を合わせることで乾燥するのを防ぎさらに美味しいシュトーレンになります。

シュトーレンの保存方法

シュトーレンは寝かせることで美味しさが増します。シュトーレンを焼いたら、サランラップとアルミホイルで包んで最低でも1週間寝かせてみてください。ドライフルーツ、バター、粉砂糖が生地に馴染み美味しくなります。おすすめの熟成期間は、2週間から3週間です。ドイツでは美味しいシュトーレンを12月に食べられるよう、11月中旬ごろから焼き始めます。
シュトーレンの保存は、必ずサランラップとアルミホイルで包んでください。そして、直射日光の当たらない場所で保存します。冷蔵庫に入れると固くなってしまうので、暖房など暖かい風が当たる場所は避け10℃から15℃の室内で保存するのが最適です。

シュトーレンのレシピ

オーブン皿に並べられたシュトーレンの生地

シュトーレンは、材料を用意して混ぜて焼くだけなので誰でも簡単に焼けます。自宅でも簡単に作れるシュトーレンのレシピをご紹介します。(シュトーレン2個分)

  1. 小麦粉500g、ドライイースト5g、温めた牛乳120g、バター120g、塩3g、シナモン3gを入れ良く混ぜます。
  2. アーモンド100g、好きなドライフルーツ(400g)を入れ、さらに良く混ぜ濡れ布巾をかけ、30分ほど置きます。
  3. 空気を抜きながら、生地を2つに分けます。シュトーレンの形を作り、190℃に余熱したオーブンで約35分焼きます。
  4. シュトーレンに焼き色が付いたらオーブンから取り出し、温かい内に溶かしバター100gをハケで塗り、粉砂糖120gを全体に振りかけます。
  5. シュトーレンが冷めたら、サランラップで包みさらにアルミホイルで包む。2週間から3週間ほど直射日光の当たらない場所で保存します。

今年のクリスマスには、シュトーレンを食べよう

ドイツの伝統菓子 シュトーレン

ドイツの伝統的なクリスマスのお菓子・シュトーレンを紹介しました。今年のクリスマスは、美味しいシュトーレンを家族や友人に送ってみてはいかがでしょうか。シュトーレンを作っている場所により味が違うので、たくさんのシュトーレンを購入して味の違いを楽しむのもおすすめです。まだ食べていない方は、ぜひ今年のクリスマスにドイツ伝統の美味しいお菓子・シュトーレンを食べてみてくださいね。

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エクセンス編集部
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