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“美食の街”として知られるスペイン・サン・セバスティアンの名物料理、ピンチョスをご存知でしょうか。手軽につまんで食べられ、見た目にも楽しいことから、ホームパーティーやおつまみにぴったりと、最近日本でも話題を集めています。そんなピンチョスの名店がスペイン・バスク地方から日本へ初上陸!何度も世界一に輝いた絶品ピンチョスが東京で味わえます。
ピンチョスとは?
ピンチョスとは、パンの上に具をのせて串で刺したフィンガーフードのこと。“ピンチョ”とはスペイン語で「串」や「楊枝」の意味で、その複数形が“ピンチョス”です。スペインではタパスと呼ばれる小皿料理が人気ですが、そのタパスをより手軽に食べられるようにと、サン・セバスティアンのバルが提供し始めたのが始まりといわれています。
パンにのせる具材は何でもありですが、よく目にするのは魚介のマリネやクロケッタ(魚介や生ハムなどが入ったクリームコロッケ)、トルティージャと呼ばれるスペインのジャガイモ入りオムレツなど。スペインでは店ごとに看板メニューのピンチョスがあり、「この店は生ハム」「この店は魚介」といった具合に何軒もハシゴして楽しむのが定番です。価格の違うピンチョスごとに串が異なり、食べた分の串を数えて勘定するのが一般的ですが、今では串なしのものも広く浸透しています。
世界一と称されるピンチョスで知られるグランソル
本店があるのはスペイン北部、フランスと国境を接するバスク地方の街・オンダリビア。サン・セバスティアンの東約20㎞に位置する漁港で栄えた街で、中世の城壁が残る旧市街や伝統的なカラフルな家並みで知られています。
この街に1968年、伝統料理を提供する店としてビセン・ムニョスさんとマリア・アントニア・エスナルさんがGran Sol(グランソル)をオープン。その後、バルとして息子たちに受け継がれ、ピンチョスで名を知られるようになりました。開店当初からの伝統料理をベースにした、独創的な発想と技術で生み出されるピンチョスが話題となり、今では常に行列が絶えない人気店として注目を集めています。
海外1号店が東京にオープン
そんなバスク地方の人気店が2020年8月、海外第1号店を東京にオープンしました。一面ガラス張りの開放的な店内で、テーブル席のほか、ひとりでも気軽に立ち寄れるカウンター席、そよ風が心地よいテラス席も。オープン記念に来日した本店オーナーのムニョス・エスナル・ミケルさん(写真下:右)は「ピンチョスを通じて、少しでも多くの日本の人々にスペインの文化に興味をもってもらえれば」と期待を寄せます。
「ピンチョスの魅力は、見た目の楽しさや食べやすさはもちろん、素材や組み合わせによって創造される“奇抜さ”や“おいしさ”がひと口サイズに凝縮されていること」と、シェフのティソン・ディリス・イニゴさん(写真:左)が話すように、今も山と海の幸を生かした独創的なピンチョスが次々と生み出されています。なかでも数々のピンチョスコンクールで金賞などに輝いた受賞ピンチョスは、一度はぜひ試してみたい逸品です。
東京店で、話題の受賞ピンチョスが味わえる!
ピンチョスの審査方法はコンクールによってさまざまですが、通常、「独創性」「味」「見た目の美しさ」などで競われます。さらに風味、後味といったガストロノミー的価値、素材との対価といった商業的実現可能性度などの評価が加わることも。東京店では、これまでに数々を受賞してきたピンチョスのなかでも人気の3品、「MIKA(ミカ)」「チェリーベルツ」「モジェテ」を味わうことができます。
女性シェフの名前が付いた「MIKA(ミカ)」は、バスク地方ピンチョスチャンピオンシップで2017年に1位を獲得。タマネギエキスをたっぷり含んだパンにエビのフリットがのっていて、その上には海藻、とびこ(トビウオの魚卵)が添えられています。ふんわりとしたエビの甘味に濃厚なエキス、そしてプチプチとした食感が加わり、口の中で新食感ともいうべきハーモニーを奏でます。
「チェリーベルツ」は見た目も鮮やかな一品で、ギブスコア県のチャンピオンシップで2018年に金賞、翌年にはオリジナリティ部門で優勝。豚足とベーコンの煮込みが薄くスライスして揚げたイカ墨パンで巻かれていて、その上にはフォアグラが添えられています。傍らに飾り付けられた赤い羽は、牛骨スープを乾燥させて作ったもの。ビーツ入りのマヨネーズを付けて食べると、さらに独特の味わいが楽しめます。
バスク地方ピンチョスチャンピオンシップ1位など、これまで三冠に輝いている「モジェテ」は、ピンチョスの概念を超えた独創的な一品。ペースト状にしたチョリソーがのったパンが濃厚な牛骨スープに浸されていて、その上には細切りポテトのフライと半熟卵が添えられています。卵の上にかかっているのは、イカ墨とパセリのソース。卵を割ると黄身がとろりと流れ出し、濃厚なスープと絡み合ってより深みのある味わいへと変化します。
本店でも人気の定番ピンチョスがズラリ!
東京店では、定番具材を用いたピンチョスも人気。本店で50年間変わらぬレシピで作られるトルティージャのピンチョス(写真)は、ぜひ試したい一品です。ほかにも、カタクチイワシの塩漬けをオリーブオイルに浸したアンチョビと酢漬けにしたボケロネスを夫婦に見立てた「夫婦のピンチョス」、シェーブルチーズとスモークサーモンに細切りのポテトフライをトッピングし、アプリコットジャムを添えた「山羊チーズのピンチョス」など。プリプリとしたタコとアイオリソースとの相性が抜群な「タコのピンチョス」、ほぐしたカニの身をアイオリソースで和え、小エビのフリットを添えた「蟹のアイオリ風ピンチョス」も外せません。
バスク地方名物のチャコリとは?
ピンチョスとともに味わいたいのが、チャコリと呼ばれるバスク地方産の微発泡ワイン。オンダラビ・スリという地ブドウを使った白ワインが主流で、やや酸味のあるクリスピーで軽快な味わいが特徴です。アルコール度数は9~12度とやや低め。注文すると、“エスカンシア”という独特の注ぎ方で提供してくれます。高い位置から泡立てるようにグラスに注ぐことで、酸味が和らぎ、より香りを引き立てるのだそうです。
東京で、スペインの食文化に触れてみよう
スペインの人々にとって、バルは人々の暮らしに欠かせない存在。友人や家族とおしゃべりを楽しんだり、客同士で情報交換をしたり、ちょっと小腹を満たしたり……。休憩時間に、一日の仕事の終わりに、チャコリを片手にピンチョスをつまみながらのひと時――。ここ東京で、スペインの人々がこよなく愛するバル文化を体験してみませんか?
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