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「漫画アクション」連載の漫画『駅弁ひとり旅』の監修を務め、全国の駅弁6000食を完食した鉄道写真家の櫻井寛氏による北海道から九州まで全国各地の櫻井氏おすすめの駅弁をご紹介していきます。第4回目は、甲信越です。グルメ駅弁の元祖がある小淵沢駅、健康と長寿をテーマに作った駅弁がある松本駅、そして全国唯一の鱈の駅弁がある直江津駅のおすすめ駅弁をご紹介していきます。
テレビ番組とのコラボで生まれた元祖グルメ弁当
駅弁まんぷく旅の第4回は甲信越編、今や天気予報で「関東甲信越」と、関東と一緒くたにされているが、信州生まれの私としては、そこは律儀に、甲州、信州、越後のベスト駅弁を求め、新宿駅から特急「あずさ号」で旅立った。実際、中央本線の旅は楽しい。高尾山をトップバターに、富士山、南アルプス、甲斐駒、八ヶ岳…など、数々の名峰が車窓から眺められるからだ。
甲斐駒と八ヶ岳が目前に迫ると停車するのが小淵沢駅である。
ここ小淵沢駅で、1985年に誕生したグルメ駅弁の元祖が「元気甲斐」である。テレビ番組「探検レストラン」で各界のプロの舌と知恵を結集して完成した駅弁の決定版だ。容器は経木折詰の二段重で、一の重は京都の銘亭「菊乃井」が腕を振るった胡桃入り炊き込みご飯。二の重は東京の味処「吉左右」による栗としめじのおこわ。東京と名古屋を結ぶ中央本線に乗って、東京と京都に想いを馳せながら舌鼓を打つのも、駅弁旅の愉しみである。
路線名を冠する健康と長寿をテーマに作った駅弁
中央本線は小淵沢駅を過ぎると山梨県から長野県に入る。諏訪湖を眺め、塩嶺トンネルを抜けるとそこは松本盆地、ほどなく「あずさ号」は終着の松本駅に滑り込む。ところで、長野県は長寿県としても有名だが、中でも松本駅を起点とする大糸線沿線の安曇野の松川村は男性長寿日本一の村である。そこで健康と長寿をテーマに作った駅弁が、その名も「大糸線の旅」。お米は松川村産の紫米と白米を使用し、豚肉、大根、人参、卵、白滝、黒豆、椎茸,油揚げ、瓜、梅などの食材も大糸線沿線産に拘ったもので、もちろん無添加である。松本から大糸線に乗って駅弁「大糸線の旅」を食べるのも乙である。
大糸線は北アルプスを間近に望む人気の絶景路線だが、鉄道150年の今年、国土交通省有識者会議よりいや〜な発表があった。JRローカル線の「輸送密度1000人未満」の61路線100区間に、大糸線の信濃大町〜糸魚川間が名指しされたのだ。明らかに鉄道150年に水を差す発表ではないだろうか。大糸線の住民は長寿だが、大糸線そのものが短命にならないことを祈るばかりである。
お袋の味を再現した全国唯一の鱈の駅弁「鱈めし」
さて、大糸線は、北小谷〜平岩間で長野県から新潟県へ。終点の糸魚川駅からは、えちごトキめき鉄道に乗り換え直江津駅に向かった。
直江津駅はかつての信越本線と北陸本線とのジャンクションで明治の昔から鉄道の町として発展してきた。鉄道の町には旨い駅弁が多い。直江津駅前のホテルハイマート(ドイツ語で故郷の意)の前身は明治34年創業の老舗旅館「山﨑屋支店」で駅弁店の老舗でもある。その4代目が現会長の山﨑邦夫氏。会長自らの考案で新潟版お袋の味を再現したのが全国唯一の鱈の駅弁「鱈めし」である。上越産コシヒカリの上に棒鱈甘露煮と焼きタラコなど鱈尽くしの日本海美味が満載の駅弁だ。直江津駅構内の「直江津D51レールパーク」には、蒸気機関車D51が動態保存されている。雄々しいD51を眺めながら直江津駅名物の駅弁「鱈めし」をいただきます!
名物駅弁を片手に甲信越の旅に行こう!
小淵沢駅の「元気甲斐」弁当、松本駅の「大糸線の旅」の弁当、直江津駅の「鱈めし」弁当など山梨、長野、新潟など甲信越エリアも、美味しい駅弁が多くあります。中央線、大糸線とえちごトキめき鉄道の鉄道旅のお供に名物駅弁を楽しむのはいかがでしょうか。
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