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連日うだるような猛暑が続いていますが、エアコンの風ばかりで少し疲れを感じていませんか?
そんな時に利用して欲しいのが、岐阜県に伝わる美しい伝統工芸品「水うちわ」。透き通るような見た目の美しさはもちろん、水に浸して扇ぐことで、驚くほど爽やかな風を運んでくれます。この記事では、酷暑を涼やかに彩る水うちわの魅力や歴史、日々の暮らしに取り入れたくなるおすすめの逸品を詳しく紹介します。

岐阜県の美濃地方で作られる「水うちわ」は、江戸時代中期から続く伝統工芸品です。その最大の特徴は、水に浸してから扇ぐこと。水によって冷やされた骨組みと紙が、心地よい涼風を生み出し、通常のうちわよりも涼しい風を感じられます。
水うちわの起源は江戸時代中期と言われています。当時は、紙の生産が盛んだった美濃地方で、余剰となった紙を有効活用するために作られたと考えられています。また、岐阜県は盆地であるため、夏は特に暑く、涼を求める人々のニーズに応えるために水うちわが発展したという説もあります。
川遊びや納涼祭などの夏のイベントでよく使われ、人々の生活に欠かせない存在でした。近年では、インテリアとして飾る人も増え、その美しさも注目されています。

水うちわには紙製と竹製の2つがあります。紙製の水うちわは、通気性が良く軽量で、持ち運びに便利。外出先やイベントで気軽に使えます。一方で素材がしなやかで丈夫な竹製の水うちわは、風をしっかり送ってくれます。長時間使っても変形しにくく、繰り返し使えるのが特徴です。自然素材の竹は、リサイクルも可能なので、環境に優しい選択としてもおすすめ。使い終わサスティナブル地球への貢献を意識できますね。
水うちわの製造に使用される竹は密生する山地で育ち、その中でも適した竹を慎重に選びます。選ばれた竹は丁寧に裁断され、研磨してうちわの形に整えられます。和紙は繊維を丁寧に選び、糊で加工されて竹の枠に張り付けられます。一見シンプルな作りに見えますが、素材にこだわり、職人の繊細な手作業で作り上げた工芸品なのです。
作り方は大きく分けて5つのステップで進めていきます。
① 骨作り
竹やサワラの棒を、水うちわの形になるように削ります。職人は、長年の経験と勘を頼りに、正確な形に削り上げます。
② 紙漉き
雁皮紙(がんぴし)は、ジンチョウゲ科の植物から作られる和紙です。職人は、雁皮紙を手漉きで一枚一枚丁寧に作ります。水に浸した雁皮の繊維を漉き舟と呼ばれる道具ですくい上げ、均一な厚さに漉き上げます。
③ 貼り付け
漉き上げた雁皮紙を、骨に糊で貼り付けます。紙がシワにならないように、丁寧に貼り付けるのがポイントです。
④ 乾燥
貼り付けた紙を、自然乾燥させます。
⑤ ニス塗り
乾燥した紙に、天然のニスを塗っていきます。ニスは、紙を保護し、光沢を与えるだけでなく、水に濡れても破れにくくする効果もあります。ニスが乾いたら、水うちわの完成です。

水うちわの伝統的なデザインは、江戸時代から受け継がれています。綾織りや絣模様など、日本の伝統的な柄が織り込まれており、見る者を和やかな気持ちにさせてくれます。
最近は、若手デザイナーによる斬新なデザインの水うちわも人気です。抽象的な模様やポップな色使いなど、新しいアプローチで水うちわの魅力を引き立てています。
水うちわは、使う人の手に優しく馴染むように設計されています。適度な重さがありつつも、しなやかさがあるので、長時間使っても手首や腕に負担がかかりません。
中でも瓢型の水うちわは、その特異な形状が目を引くデザインとして人気があります。和の雰囲気を演出したい方や、インテリアとして取り入れたい方におすすめです。瓢型の水うちわは、片手でしっかりと握れる形状が特徴。持ちやすいので、使い勝手も良く、暑い季節に重宝するアイテムです。
水うちわの独特な構造は、風をしっかり通すことで涼しさを提供します。一枚一枚の繊維が微細な隙間を作り、風が逃げずにしっかりと送り抜ける仕組みとなっています。

水うちわの最大の魅力は、水を使うことで生まれる「気化熱(水分が蒸発する際に熱を奪う現象)」を利用した自然な涼風です。ご自宅でさらに涼しさをアップさせる、おすすめの使い方を3つご紹介します。
一番手軽でおすすめなのが、霧吹きでシュッと水を吹きかける方法です。水滴が滴り落ちにくいため、リビングのソファやテレワーク中のデスク周りでも安心して涼むことができます。
とびきり暑い日には、洗面器やボウルに「氷水」を用意しましょう。水うちわをサッとくぐらせて軽く水気を切ってから扇ぐと、エアコンに負けないほどのひんやりとした冷たい風を楽しめます。
霧吹きの中にハッカ油やペパーミントのアロマオイルを1〜2滴混ぜておくと、扇ぐたびに爽やかな香りが広がります。ミントのメントール成分が肌に触れることで、体感温度がさらに下がりリフレッシュ効果も抜群です。
「カミノシゴト」は1300年の伝統に培われた和紙をリデザインする事で、現代の生活の中でも身近な素材として多くの人々に楽しんで貰える製品づくりを心掛け、サステナブルな社会を目指しています。さらに「カミノシゴト」では、封筒に入れて送れる小さな水うちわも販売しています。
1300年の歴史を持つ美濃手すき和紙を、現代の暮らしに合わせてリデザインしている「カミノシゴト」。サステナブルなものづくりを大切にしており、封筒に入れてそのまま贈れる可愛らしい水うちわ「マリンカ」も人気です。
価格:2200円 |
職人の育成と技術向上によって伝統文化を継承し、岐阜から世界へ発信。昔ながらのレトロな柄はもちろん、アイスクリームやキャラクターとコラボしたポップなデザインまで、世代を問わず楽しめる幅広いラインナップが魅力です。
岐阜の伝統工芸である水うちわをご紹介しました。水うちわは、歴史や製造プロセス、デザインの特徴など、数々の魅力が詰まった工芸品です。またインテリアとしても人気を集め、ギフトや観光土産としても重宝されています。自分に合った水うちわを見つけて、夏の暑さを涼しく乗り切りましょう。