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国産ジーンズ発祥の地
「倉敷市児島」の歴史と魅力に迫る

日本ではじめて国産ジーンズが作られた町、岡山県倉敷市児島。児島ジーンズが始まった歴史や特徴、42店舗もの個性溢れるジーンズストリートや、ジーンズ博物館のジーンズミュージアムなど、児島ジーンズについてご紹介していきます。

国産ジーンズの発祥地「倉敷市児島」

写真提供:岡山県観光連盟

国産ジーンズは、岡山県にある倉敷市児島にてはじめて作られました。もともと児島地区では古くから、繊維の町として学生服・作業服・足袋(たび)の生産で栄えていましたが、1963年を過ぎたころから学生服の生産は減少し始めました。そこで児島地区では、学生服の代わりにジーンズの生産に取り組んだのです。

先駆けでジーンズを取り扱ったのは、服飾メーカー・マルオ被服。現在の株式会社ビックジョンが、生産を開始しました。1965年にマルオ被服は今まで積み上げてきた学生服や作業着作りのノウハウを活かし、アメリカから輸入したデニム生地で縫製をし日本ではじめての国産ジーンズが誕生しました。

国産デニム生地の生産が可能に!

デニム生地もアメリカからの輸入ではなく、国内で作れないものだろうか?と開発を重ねました。しかし当時の日本では、学生服の生地より2倍の厚みがあるデニムを織る機械がなく開発は難航。それでもなお、国産のデニムを作りたいと開発を続け、1973年に倉敷紡績が日本発の国産デニムの生産に成功したのです。

海外でも人気の児島ジーンズの魅力とは

こちらでは海外でも人気のある、児島ジーンズの魅力について解説していきましょう。

クオリティの高い技術力

児島ジーンズは、熟練した職人により一つひとつ丁寧に作られています。機械による大量生産ではなく、手作りの縫製や加工をすることにより、クオリティの高いジーンズとなるのです。また、縫製において学生服や作業着などを作るノウハウを活かしながら、正確で完璧なミシンワークが可能なため高品質なジーンズとなります。

さらに、児島ジーンズは世界で初めてジーンズに加工を施しました。個性のある色落ち(アタリ)を出すために、いろんな種類の軽石と一緒に洗う手法「ストーンウオッシュ」。履き古したようなひげを出す「シェービング加工」。さまざまな手法を用いて、独特な風合いのあるジーンズを手作業で仕上げられます。

藍染めの技術

児島ジーンズの魅力のひとつに「藍染め」があります。ジャパンブルーは児島ブルーと異名を持つほど。デニムの藍染めには伝統的な技術を活かし、藍染めをしてもデニム糸の中心部は白い色のままの状態です。そのため、児島ジーンズは穿きこむほどに色落ちする、「芯白(しんぱく)」と呼ばれる味のある経年劣化が生み出されます。

BOBSONも岡山生まれのジーンズ

イメージ

ジーンズブランドで有名な「BOBSON」も岡山で創業しました。当時ユニフォームの製造を生産していた山尾会社は、日本でのジーンズブーム到来を見越し、それまで手掛けていたユニフォーム事業を他社へ譲渡。そして、1969年に社名を山尾会社からBOBSONへ改名いたしました。

そしてBOBSONは、1992年に東レとの提携によって「綿・ポリエステル・レーヨン」を織り交ぜた柔らかいジーンズを開発に成功。そして柔らかくなったジーンズは、敬遠していた中高年層の支持を得られたのです。

しかし、ユニクロなどの低価格を売りにしたジーンズが誕生したことで価格競争が勃発し、そのような経緯からBOBSONは2012年の6月に倒産してしまいました。しかし同年の11月、BOBSONは岡山で新たにスタート。創業当時のクオリティを守り続け、現在も高品質なジーンズをBOBSONは生産し続けています。

児島ジーンズストリート

写真提供:岡山県観光連盟

児島駅から徒歩で約15分、車だと約4分で着く「児島ジーンズストリート」。旧野﨑家住宅から広がる商店街に、42店舗のショップが立ち並びます。オーダーメイドのジーンズが作れるお店や、デニムで作られたカバンやポーチなどの雑貨も豊富に取扱いをしています。児島ジーンズストリートに来れば、お気に入りのジーンズに出会えることでしょう。

児島ジーンズストリート
086-472-4450(児島商工会議所)
各店舗により異なります
各店舗により異なります
※お買い求め・お出掛けの際には、必ず最新情報を各施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、各施設にお問い合わせください。

ジーンズミュージアム

写真提供:岡山県観光連盟

2003年に開館した、日本で初めてのジーンズ博物館。現在では年間5万人が訪れる観光スポットです。ジーンズミュージアムでは、アメリカでジーンズが誕生した歴史や、その時代背景をパネルなどで展示。さらに、1970年代に稼働していた工場をリノベーションして、当時使われていた工場の機械も展示しています。

さらに、児島から生まれた国産ジーンズブランドの「BOBSON」「BIG JOHN」「BETTY SMITH」などの各時代の商品や、70年・80年代の懐かしいポスターなども展示が充実しています。

ジーンズ作り体験ができる!

ジーンズ作り体験は、Betty Smith(ベティスミス)だけで出来るメニューです。お好きなタイプのジーンズを選び、ボタンやリベットを専用の機械で打込み、お好きなレザーパッチやワッペンなどの取付も可能。裾上げは、ユニオンスペシャルでチェーンステッチ仕上げとなります。

作ったジーンズは当日、お持ち帰りができます。またお客さまが周りを気にせず楽しめるよう、貸切VIPルームも完備しており安心です。

・ジーンズ体験 7,000円(税別)
・貸切VIPルーム:1グループ(6名様まで)1時間3,000円(税別)

前日までに予約が必要です。詳しい内容は、Betty Smithへお問い合わせください。

Betty Smith(ベティスミス)
086-473-4460
10:00〜17:00 ※平日のみ12:00〜13:00の間昼休憩
年末年始
※お買い求め・お出掛けの際には、必ず最新情報を各施設の公式ウェブサイトでご確認いただくか、各施設にお問い合わせください。

国産の児島ジーンズの魅力を体験

今回はジーンズの発祥の地、児島ジーンズについてご紹介してきました。児島ジーンズの技術力の高さは、海外でも認められているほど。経年劣化が美しい児島ジーンズを、暮らしに取り入れるも良いですね。岡山へ行った際には、国産の児島ジーンズの魅力を体験をしてみてください。

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どいまちこ
EXSENSES公式ライター

高知県の古民家で保護猫2匹と暮らしているフリーライター