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国土全体が美しい自然に囲まれたスイス。国内を縦横に走る鉄道は、人気観光地はもとより、小さな村や山の上の展望台までを結び、スイス観光には欠かせない存在です。移動手段としてだけではなく、鉄道そのものが観光の目的となるような、魅力あふれる列車が数多く運行されている点も見逃せません。そこで今回は、スイスの魅力がたっぷり詰まった人気の観光列車・鉄道5つをご紹介します。
定番の人気観光列車 氷河急行(グレッシャーエクスプレス)
数あるスイスの列車の中でも、特に有名で人気の観光列車が氷河急行(グレッシャーエクスプレス)です。スイスを代表するリゾート地である、ツェルマットとサンモリッツの間を2つの私鉄に跨って直通で結ぶ同列車は、290kmを約7時間45~50分掛けて走破します。氷河急行のための専用客車は、2等車を含む全車両が天井付近までガラスのある展望車となっていて、沿線の美しい景色を十分に堪能できるように設計されています。また通常の1等車とは別に、さらに上級となる「エクセレンス・クラス」も設定もあります。 横1+1列のゆったりした座席が配置された車内には専用のバーカウンターが備わっており、ウェルカムドリンクのみならず、同クラスだけの特別料理やワインが提供され、食事の時間以外にも飲み物や軽食が乗車中は常に用意されます。かつて見ることのできた氷河は、ルート変更などにより見ることができなくなってしまったが、始発から終点まで終始スイスの美しい自然を車窓から楽しませてくれます。
世界遺産の景勝ルートを走る ベルニナ急行
人気の面で氷河急行と双璧をなすのがベルニナ急行です。イタリアのティラーノからベルニナ峠を越えてサンモリッツまで、一部の列車はそのままアルブラ線へ直通してクールまで至る観光列車で、ルートの大半が世界遺産に指定されたベルニナ線とアルブラ線を通過するのが特徴となっています。この路線の最高地点となるオスピツィオ・ベルニナ駅は、眼前にラーゴ・ビアンコ(湖)が広がる沿線の見どころの一つで、標高はラックレールなどに頼らない粘着運転の鉄道としてはヨーロッパで一番高い海抜2253mに達します 。また氷河急行の車窓からは拝むことができない、荒々しくダイナミックな氷河を車窓から見ることができるのもポイントです。谷間の美しいポスキアーヴォ湖の脇を通過して、さらに下っていくとベルに名急行のハイライトの一つでもあるブルージオのオープンループ橋あります。360度ぐるりと回って下っていく景観は必見です。最高地点のオスピツィオ・ベルニナから麓のティラーノまで、その標高差は約1800mにも達します。
ヨーロッパ最高峰の駅を目指す ユングフラウ鉄道
スイス観光の定番とも言えるユングフラウ登頂。標高3454mという、普通なら簡単には登ることができない山頂付近まで連れて行ってくれるのがユングフラウ鉄道です。麓のインターラーケンからベルナーオーバーラント鉄道でグリンデルワルトもしくはラウターブルンネンへ。そこで登山鉄道のウェンゲルンアルプ鉄道へ乗り換えてさらに歩を進めれば、やがて車窓にはアイガー、メンヒ、ユングフラウという、当地の三大名峰が眼前に迫ってきます。途中で一度分かれたルートだが、グリンデルワルトから登ってきた線路とラウターブルンネンから登ってきた線路は、クライネシャイデックで再び合流します。ここで2度目の乗り換えとなり、いよいよユングフラウ山頂への最後のアプローチとなるユングフラウ鉄道へ乗車 します。クライネシャイデックを発車した列車はどんどん高度を上げていくが、アイガーグレッチャーから先はトンネルへ突入。アイガーの硬い岩盤を掘り進めたトンネルを延々と走り続けること数十分、終点のユングフラウヨッホに到着します。標高3454mは、もちろんヨーロッパにある鉄道駅の最高地点だ。アレッチ氷河を一望できるスフィンクス展望台からの眺めはまさに絶景です。
マッターホルンの絶景を味わう ゴルナーグラート 鉄道
ユングフラウと人気を二分するのが、ゴルナーグラート展望台から眺めるマッターホルンです。周辺の山と連山となっているユングフラウと異なり、一つの山として明確に主張するマッターホルンは、祖国に富士山のある日本人にとって、どこか共感する部分があるのかもしれません。そのマッターホルンを正面から眺めることができるゴルナーグラートへは、麓の人気リゾートであるツェルマットからゴルナーグラート鉄道で簡単にアクセスすることができます。氷河急行の起点となるツェルマット駅から100mほど歩いたところにひっそりと建つゴルナーグラート鉄道のツェルマット駅。ツェルマットを出発すれば、森林の中をぐんぐんと高度を上げていき、車窓には木々の隙間からマッターホルンがチラチラと見え隠れする。やがて高度を上げて森林限界を超えると一気に視界が開け、まもなく車窓からもその雄姿をしっかりと拝むことができます。列車はなおも荒々しい岩肌の中を進んでいき、約40分で終点のゴルナーグラートに到着します。ツェルマットとの標高差は1469mに達する。マッターホルンのみならず、ゴルナー氷河やフィンデルン氷河といった氷河、スイス最高峰のデュフール峰など、展望台からは美しい景色が眼前に広がります。
急こう配をSLで駆け上がる ブリエンツ・ロートホルン鉄道
環境に配慮したスイスの鉄道は、ほぼ100%電化されているということで有名ですが、そのスイスにおいてブリエンツ・ロートホルン鉄道は珍しく全線非電化となっています。1892年に開業した同鉄道で運行されるのは、電車ではなく蒸気機関車と客車で、それが人気となっています(※)。蒸気機関車は、ブリエンツ湖畔の町ブリエンツからロートホルン山頂まで、途中水補給のための小休止を挟みながら、約1時間かけてゆっくりと登っていきます。山頂にある展望台からは、遠くにブリエンツ湖が望め、今登ってきた線路が山肌に張り付くように敷かれている姿が見渡せます。使われている蒸気機関車は、ボイラーを極力水平に保つため、傾斜に合わせてお尻が持ち上がったような珍しい形をしているのが特徴となっています。
※一部はディーゼル機関車で運転
夏・秋のスイスの絶景鉄道の旅へ
徐々にではありますが、ヨーロッパへの入国も緩和されつつあります。スイスは、鉄道やバスなどの公共交通が充実しており、ヨーロッパ個人旅行の初心者の方には、おすすめの国のひとつです。これからベストシーズンを迎える夏や秋のシーズンのスイス絶景鉄道の旅をしてみませんか。
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