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恵方巻を食べて1年の幸せを願う。
2022年の恵方は北北西|恵方巻の発祥とおすすめ献立

近年、節分には恵方巻を食べるのが習慣になっています。しかし、「毎年恵方巻を食べるけど、恵方巻を食べる理由や正しく食べる方法についてよく知らない」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、恵方巻の発祥や今年の恵方、恵方巻を美味しく作る方法と恵方巻に合う献立をご紹介します。

恵方巻の発祥・全国に広まった経緯は?

恵方巻の起源

恵方巻の発祥には諸説ありますが、主に次の4つの説が有力とされています。

  1. 幕末から明治にかけて大阪船場の商人が商売繁盛、無病息災、家内安全祈願を行っていた
  2. 船場の女性が階段で太巻きを丸かじりして願いごとをした
  3. 江戸時代、節分の時期に美味しい香の物を巻いた海苔巻きを切らずに恵方を向いて食べて縁起を担いだ
  4. 船場の旦那衆の遊び

現在は全国で広く食べられている恵方巻ですが、大阪にそのルーツがあると考えられているようです。

現代の恵方巻の起源

恵方巻を全国的な知名度に押し上げたのは、コンビニエンスストアです。
1989年に大手コンビニチェーンが広島で恵方巻の販売を開始し、1998年から全国展開され現在に至ります。消費者の声を反映し、ハーフサイズの巻き寿司、ロールケーキなども節分に合わせて販売されるようになりました。その結果、コンビニだけでなく、スーパーや百貨店でも節分には恵方巻を売り出すようになり、新しい食文化として「節分には恵方巻」が定着しました。

どうして節分に恵方巻を食べるの?

神様に1年の幸せを願う

節分の時期は旧暦では正月にあたります。1年の始まりである正月は節目として特に重んじられるため、恵方の神様を詣でます。1年分の長寿、厄払い、無病息災や幸福を願うことが多いです。昨年無事に過ごせたことに感謝し、今年も元気でいられますようにと拝んでから食べると良いでしょう。

願い事を成就させる

家族や自分の健康を願うだけでなく、合格祈願をはじめとするさまざまな願い事にも恵方巻はご利益をもたらします。漠然とした願いを込めるもよし、志望校に合格しますように、恋人ができますようになどの具体的な願いも込められます。願い事のカテゴリーは決まっていないので、老若男女問わず、神様にお願いができます。

2022年の恵方は北北西(北北西微北)

今年の恵方は北北西

北北西が今年の恵方です。
恵方はその年の福を司る女神「歳徳神(としとくじん)」がいる方角を指します。毎年立春を境に方角が変わるので、恵方巻を食べる際に向く方角も毎年変わります。
ちなみに、恵方を向いて巻き寿司を食べる文化のもとになったのは「恵方参り」です。恵方の方角へお参りに行くと、良い気と願いを叶える機会を与えてもらえます。

方角の決まり方

恵方はその年の「十干(じっかん)」により決まります。「十干」とは陰陽五行説から考えられた「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」という10の漢字で方角を表したものです。今年は壬の方角なので北北西、詳しく言うと北北西の微かに北を指します。

2022年、恵方巻を食べる日はいつ?

立春前日の節分に恵方巻を食べる

節分に恵方巻を食べるのが正解です。2022年は2月3日(木)となります。しかし、厳密には「立春前日に恵方巻を食べる」と表現するのが正確な答えになります。立春は旧暦でいうお正月なので、その前日である節分は大晦日にあたります。新年を迎ようとする大事な日に家族揃って恵方巻を食べるというのが節分のメインイベントになっています。

立春は2月4日以外の場合もある

節分は2月3日だと覚えている方も多いのではないでしょうか。太陽の位置が関係することで立春の日がずれると、立春の前日と定義される節分の日も1日前後変動することがあるようです。毎年立春の日を確認して節分の準備を進めましょう。

恵方巻の食べ方

1本の恵方巻を切らずに食べる

通常の巻き寿司を食べる際、食べやすく切ることが多いですが、恵方巻は切り分けずに1本丸ごといただきます。縁や幸せが途切れないようにという願いが込められた食べ方です。1本を切らずに食べるようになった理由を探ると、明治時代の大阪の暮らしに起源がみられました。節分に食べる巻き寿司を家族やお客さんの分まで用意すると、目を回すほど大変で忙しくなります。寿司を巻くだけでも時間が足りないので、さらに時間がかかる巻き寿司を切る作業を止めたそうです。

恵方を向いて黙って食べる

歳徳神がいるとされる恵方を向いて黙って食べるのが恵方巻の食べ方だと広く知られています。言葉を発すると口から福が逃げてしまうので、食べ終わるまで話してはいけません。
黙って食べるのは普段の食事では行わないことなので、遊びのように楽しみながら食べられるのも恵方巻という行事食の面白さや楽しさの1つです。

恵方巻を美味しく食べよう

恵方巻を美味しく作るコツ

自分で作るとベチャッとしてお店のような酢飯にならないことがありませんか。3つのポイントを押さえればパラリとした酢飯に仕上がります。1つ目は「サラダ油を加えてご飯を炊く」です。米1合に対して小さじ1/4を炊飯器に入れて炊きます。2つ目は「熱いうちに酢を混ぜる」です。酢が馴染むようしゃもじで切るように手早く混ぜましょう。3つ目は「団扇で扇いで粗熱を冷ます」です。団扇で扇ぐのは熱を取るだけなく、強すぎる酢の香りを飛ばす役割もあります。
具にはお好みのものを入れて、恵方巻を最大限楽しみましょう。

恵方巻に合う献立

恵方巻に合わせると美味しい汁物、主菜、副菜をそれぞれ2品ずつご紹介します。

恵方巻に合う温かい汁物

さっぱりといただけるお吸い物が酢飯に合います。三つ葉とお麩のお吸い物がおすすめです。
鬼除け汁とも呼ばれる根菜の味噌汁も、ゴボウやニンジンの食物繊維をたっぷり取ることができます。

恵方巻きと合わせて食べ応え抜群の主菜

縁起を担ぐという意味で、カツと鰯はいかがでしょうか。
受験を控えたお子さんはもちろん、病気に勝つ、己に勝つという意味を込めてトンカツやチキンカツを食べるとスタミナが付きます。
節分に鰯を魔除けとして飾る慣わしは全国各地にありますが、西日本の一部では無病息災を願い、DHAなどの栄養価が高い鰯を食べます。この文化を取り入れて、鰯の塩焼きや煮物を食べるのもおすすめです。

足りない栄養素を補う副菜

恵方巻がメインになるので、炭水化物を普段より多く摂取します。
炭水化物の消化吸収に役立つビタミンB1を多く含む食品を食べると良いです。
ビタミンB1が多い食品は豚肉、枝豆、豆腐、ほうれん草などです。塩ゆでした枝豆は手間をかけず美味しくいただけます。絹ごし豆腐とほうれん草で白和えを作るのもおすすめです。

新しい食文化「恵方巻」を楽しもう

巻き寿司は古くからある伝統食という側面もありますが、恵方巻は現代の生活様式に合わせて発展した新しい食文化でもあります。節分の日に、家族そろって手作りのオリジナル恵方巻を楽しむ時間というのも大切にしたいものです。今年の節分は北北西に向かい、願いを込めながら、恵方巻の美味しさを黙々と噛み締めましょう。

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