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ある日ふと目に留まった美しい器。それは、かつてのヨーロッパ貴族をも虜にした日本の伝統工芸品、有田焼でした。薄くなめらかな白い磁器、そこに描かれた繊細で鮮やかな絵柄は、食卓を華やかに彩り、使う人の心を豊かにします。この記事では、そんな有田焼の歴史や特徴、そして現代のライフスタイルに合わせた、モダンでおしゃれな新しい魅力もご紹介します。あなたも有田焼の世界へ一緒に旅をしてみませんか?
有田焼ってどんな器?
有田焼は、佐賀県有田町を中心に作られる、国内では最も歴史があるといわれる磁器です。
陶器が土を原料とするのに対し、磁器である有田焼の主原料は石の一種である陶石。これを高温で焼成することで、透光性があり硬く丈夫な器となります。また油分や水分を通しにくいため、日常生活で使いやすく実用的です。
有田焼の一番の魅力はなんといってもその透き通るような白さと、そこに描かれる色彩の美しさではないでしょうか。まるで白いキャンバスに絵を描くように、様々な技法で絵付けが施されます。
伝統的な有田焼の模様や色彩の絵付けは主に3つの様式に分けられます。
柿右衛門様式
日本画のような題材と余白が多い構図で、赤色メインにして描かれた「赤絵」と呼ばれる鮮やかな絵付けが特徴です。オランダ東インド会社によって多く輸出され、ヨーロッパの王侯貴族たちを魅了しました。それだけでなく、18世紀にはドイツのマイセン窯にも大きな影響を与えたと言われています。
鍋島様式
もとは佐賀鍋島藩が幕府や大名へ献上するために作られたものです。青みがかった白い地肌に、表だけでなく裏にも精密に描かれた文様や、規則正しい器形が特徴です。その伝統技術は現在の「今右衛門窯」に引き継がれています。
古伊万里様式
藍色の素地に、赤と金の組み合わせが基本です。余白が見えないほど文様が描きこまれた絢爛豪華な装飾は、最も多く生産された元禄時代の豊かさを反映しています。「柿右衛門様式」同様にヨーロッパで好まれた、異国情緒溢れる華やかさが特徴の様式で、伊万里港から盛んに輸出されていたことが名前の由来となっています。
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400年の時を刻む有田焼のルーツを知る
有田焼が最初に作られたのは、17世紀初頭頃と言われています。きっかけは、16世紀末の豊臣秀吉による朝鮮出兵でした。この時に、佐賀鍋島藩主が連れ帰った朝鮮人陶工が、有田の泉山で上質な陶石を発見し、国内初の磁器を焼成しました。以後、有田周辺では磁器の生産が盛んになり、17世紀中頃には国内外の市場に流通するようになります。
これらの製品は、伊万里港から積み出されたため、長らく「伊万里焼」と呼ばれていました。しかし、現在では、伊万里市大川内山で製造された焼き物を「伊万里焼」、江戸時代に焼かれた当時のものを「古伊万里」と呼び、区別しています。
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有田焼を語る上で知っておきたい、歴史ある窯元
長い歴史を持ち、伝統様式を踏襲する窯元として知られる「三右衛門」とは、柿右衛門窯・源右衛門窯・今右衛門窯の3つを指します。これら3つの窯元を含めた、有田焼の代表的な5つの窯元をご紹介いたします。
ヨーロッパ磁器界に大きな影響を与えた「柿右衛門窯」
柿右衛門様式を創った初代酒井田柿右衛門が興した窯元です。彼は中国の磁器から色絵技術を学び、日本で初めて赤絵の器を創り出しました。15代に渡り今もなお、その伝統的な作風を維持しています。
古伊万里様式を忠実に継承する「源右衛門窯」
鮮やかな色使いと紋様が特徴の古伊万里様式を忠実に守りつつ、現代的なデザインを取り入れた洗練された有田焼が特徴です。藍色の染付が美しく、高い技術力で生み出される一品一品が魅力です。
370年の歴史を誇る、鍋島様式の系譜「今右衛門窯」
佐賀藩の御用赤絵師を務めてきた家系だけに、鍋島様式のなかでも「色鍋島」と呼ばれる「藍色の下絵、赤・黄・緑の上絵をつけた伝統技術」を継承してきた窯元です。また現在の14代目当主は「墨はじき」という白抜きの技法を用いた作品を多く作成し、人間国宝に選出されています。
華麗で上品さを兼ね備えた老舗「香蘭社」
300年以上前、元禄期に有田で深川栄左衛門が創業しました。明治期には八代目が優れた職人たちを集めて窯を再興し宮内省御用達となるなど、現在の香蘭社の下地を築き上げました。作品は、白磁に伝統的な赤絵や染付をしたもの、金銀彩を用いた絢爛なもの、現代的なデザインまで幅広く、華やかさと品を兼ね備えた繊細な美しさは人々を魅了し続けています。
ディティールにこだわった、伝統をモダンに展開する「アリタ・ポーセリン・ラボ」
有田焼の老舗窯元「弥左ヱ門窯」が立ち上げたモダンブランドで、有田焼の伝統技法を現代のライフスタイルに合うようアレンジした食器を製造しています。七代目弥左ヱ門が作り出した「JAPANシリーズ」は、ラグジュアリーなデザインで人気を集めるほか、世界中のブランドやアーティストとコラボレーションするプロジェクトも行っており、伝統を守りながら革新を続けています。
今注目の有田焼ブランド3選
佐賀県陶磁器工業共同組合には100以上ものブランド・窯元が登録されています。今回はその中でも、今注目の、おしゃれでモダンな作品を作るブランドを紹介いたします。
日常使いのシンプルモダンな食器ブランド「KIHARA」
価格:880円 |
伝統的な技術と現代のデザインを融合させた、シンプルでモダンな食器を展開するブランドです。敷居が高い有田焼のイメージを払拭し、思わず手に取りたくなるシンプルなデザインは、どんな食卓にも馴染みます。また食器だけでなく、雑貨なども取り扱っており、食卓をトータルコーディネートできるのが魅力です。
斬新でスタイリッシュな新しい有田焼ブランド「1616/ arita Japan」
1616/arita japan TY パレスプレート 110 価格:1320円 |
有田で16代続く商社・百田陶園が、デザイナー柳原照弘・ショルテン&バーイングス氏と手がけ、世界でも高い評価を受けているブランドです。今までの有田焼の常識をくつがえす、スタイリッシュでデザイン性の高い焼き物を、高い技術力を誇る有田焼の職人の手で生み出しています。
有田焼の技術を活かした、おしゃれなフィルターが人気「39Arita」
価格:5950円 |
昔から有田焼の技術として製造され、現在も工業製品に活用されている、多孔質のセラミック。これを応用した目詰まりしないおしゃれな「セラフィルター」を作っているブランドです。コーヒーやお茶、水など、様々な飲み物の雑味をカットし、まろやかな味わいを楽しめるだけでなく。繰り返し使えるのでエコなのも嬉しいポイント。スタイリッシュでおしゃれなデザインも魅力です。
もっと知りたい有田焼の世界
400年の歴史を誇る日本の伝統工芸品、有田焼。透き通るような白さと、そこに描かれた繊細で鮮やかな絵柄に代表される魅力は、それぞれの窯元が培ってきた伝統的な技法に隠されていました。そして今、現代のライフスタイルに合わせた斬新なプロダクトを生み出し、可能性は無限大に広がっています。
この記事を読んでもっと有田焼の世界を知りたくなったら、現地・佐賀県有田町への旅をおすすめします。年に数回開催される陶器市や窯元巡り、有田焼体験、アウトレットなど毎年足を運びたくなるほどたくさんの見どころがあります。
ぜひ、この機会に、有田焼の魅力に直接触れてみてはいかがでしょうか?
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