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ヨーロッパ鉄道旅行に欠かせないチケットのひとつとして、鉄道周遊券である「鉄道パス」があります。ユーレイルパスやスイストラベルパスなどの名称で販売をしており、ヨーロッパ鉄道旅行をしたことがある方なら聞いたことがあるかと思います。この鉄道パスですが2020年以降に大きな変化がありました。これまでの専用用紙で印字される「紙タイプ」の鉄道パスから、スマートフォンやタブレットを使って使用する「モバイルパス」や「e-pass」に変わりました。今回は大きく変わったヨーロッパの鉄道パスについて解説します。
モバイルパスについて
モバイルパスとは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルに鉄道パスを組み入れて使用するものです。モバイルにおいて、乗車のためのQRコードを駅の改札や車内検札時に提示しながら使うものとなります。
モバイルパスは大きく分けて2つのタイプに分かれます。
- 専用のアプリケーションを使う鉄道パス
- 専用WEBサイトにアクセスして使う鉄道パス
ユーレイルグローバルパスやユーレイルフランスパスなど「Eurail」系の鉄道パスは、Eurailの専用アプリ「Rail Planner」を用いたモバイルパスとなります。パスはアプリ内で表示される乗車に必要なQRコードを掲示して使用する鉄道パスとなります。
イギリスで利用できる鉄道パス「ブリットレイルパス」は、専用のWEBサイトにアクセスして、乗車に必要なQRコードを掲示して使用する鉄道パスとなります。ユーレイルとは異なり、専用のアプリは必要ありません。
e-passパスについて
スイスの鉄道パスである「スイストラベルシステム」のスイストラベルパスやスイスハーフフェアーカードは、他のモバイルパスと異なりPDFで表示される「e-pass」(いわゆる e-tickets)タイプの鉄道パスとなります。モバイルにPDFを保存して利用することも、A4サイズに印刷して利用することも可能です。「紙タイプ」のパスに近い使い方だと言えるでしょう。
鉄道利用日を選ぶフレキシーパスの場合は、専用のWEBサイトにアクセスして、鉄道利用日を選択したら、1日単位のe-passをPDF印刷もしくはモバイル上にQRコードを表示し利用する方法となります。
モバイルパスのメリット
モバイルパスのメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- 鉄道パスの利用開始手続き(アクティベーション)を利用者自身でできる
- フレキシータイプの鉄道パス利用日も変更できる
- 紙のチケットを持ち歩く必要が無い
- 筆記用具の必要がない
- その場で列車スケジュールが検索できる
これまでの紙タイプの鉄道パスの場合、駅の窓口に並び、パスポートを提示して利用開始手続き(ヴァリデーション)をしないと使うことができませんでした。そのため、鉄道パスを使う前には、駅で手続きする時間が必要でした。しかし、モバイルパスなら利用開始手続き(アクティベーション)は自分自身でできるので、鉄道パスの購入後、自分のタイミングで、できることになりました。しかもユーレイル系の鉄道パスであれば、一度、利用開始日を設定しても、利用開始日の前日まであれば、変更もできます※1。
鉄道利用日を選ぶフレキシータイプの鉄道パスの場合、紙タイプは、一度利用日をボールペンで記入してしまうと変更ができませんでしたが、ユーレイル系やスイス系のモバイルパスの場合は、一度利用日を設定しても、利用日の前日までであれば、変更ができます※2。
ユーレイル系のアプリ「Rail Planner」には、スケジュール検索ができる機能がありますので、列車のスケジュールを調べることができます。また上級者向けですが、一部の列車はアプリから各鉄道会社のリンクがあり、座席指定券を購入することもできます。
※1:スイス系の鉄道パス(スイストラベルパスなど)は購入時に利用開始日を決める。イギリスのブリットレイルパスは、利用開始日を設定したら、変更は不可。
※2:イギリスのブリットレイルパスは、一度設定した利用日の変更はできません。
モバイルパスのデメリット
モバイルパスのデメリットとしては、以下の点が挙げられます。
- スマートフォンやタブレットなどの端末が必要
- 英語表記のアプリやWEBページの操作が必要
- 乗車のためのQRコードの作成が必要
- Wi-Fiなどの通信環境が必要
- モバイルの故障や紛失時には利用できない
モバイルパスを利用するためにはスマートフォンやタブレットなどのモバイルが必要となります。そのため、モバイルを所持していない方は利用できません。フィーチャーフォン(ガラケー)には対応していないので、モバイルを所持していない方は、モバイルの購入またはレンタルが必要となります。
ユーレイル系のパスの場合は、専用アプリ「Rail Planner」のダウンロードが必要となります。さらに「Rail Planner」の対応言語は英語となり、日本語対応はしておりません。そのため、アプリの操作には英語表記を読み解く必要があります。
また、専用WEBページにて操作が必要となりますが、ほとんど日本語対応をしておりません。これは、「e-pass」タイプのスイストラベルフレキシーパスも同じです。
イギリスのブリットレイルパスの場合は、通用日連続利用でもフレキシータイプでも、専用のWEBページで利用開始日および利用日を入力して、メールで送付されるQRコードが表記された画面をモバイルに表示して使用する方法となります。ブリットレイルパスのWEBページは、日本語に対応していますが、直訳に近い日本語表記なので注意が必要です。
モバイルパスの場合は、常にインターネット接続は必要ありませんが、利用開始手続きをする場合や鉄道利用日を選ぶ際、QRコードを表示する場合は、インターネット接続が必要です。またモバイルの不具合が出た場合は、鉄道パスの使用ができません。そのため、モバイルの不具合が生じた場合は、早急に駅窓口や車掌に相談する必要があります。
ヨーロッパの鉄道チケットのモバイル化
ヨーロッパでは鉄道パスのモバイル化はもちろんのこと、鉄道チケットもe-ticketsもしくはモバイルチケット化が進んでいます。ある意味、モバイル無しでは鉄道旅行がしづらくなっているのが現状です。逆にスマートフォンやタブレットなどのモバイルがあれば、紙チケットを持たずとも鉄道旅行ができます。紙タイプの鉄道パスもユーレイルグローバルパスやジャーマンレイルパスでは残っていますが、これらも今後、無くなる可能性が高いです。
少しハードルが高いと思うモバイルパスですが、使用に慣れてきましたら、その場での列車スケジュールの検索や座席指定券の購入など紙タイプよりも便利なことが多くあります。
今年、ヨーロッパを鉄道で周遊する計画を考えていましたら、モバイルパスを使ってみるのもいかがでしょうか?
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